[北京 23日 ロイター] 頭と顔に重さ15キロの腫瘍(しゅよう)がある中国人男性(31)が、その腫瘍を摘出するために、24日に危険な手術を受けることになった。
湖南省出身のこの男性は、頭と顔から大きく垂れ下がっている腫瘍があるため、話すこともほとんどできず、また立つ時も腫瘍を抱くようにして持たなければならない。左目は腫瘍ですべて隠れており、左耳は肩まで垂れている。右耳とあごも腫瘍に包まれてしまっている。
男性が子供のころに顔と頭が腫れ出し、頭は年々大きくなっていったという。
病院の記録によると、男性の身長は135センチ。腫瘍は、それに対し、縦が約57センチで周囲は97センチある。25歳で歯を失ったほか、腫瘍の重さで背骨にも障害が出ている。
米国立衛生研究所によると、原因とみられる神経繊維腫症は遺伝性疾患で、主に神経細胞組織の発達や増加に影響がある。ただ、新症例の30─50%は後発性との報告もある。
この男性の腫瘍を超音波検査で調べたところ、腫瘍内に多くの血管が見られたことから、病院側は手術中に出血を抑えられない場合、2分間で出血多量で死亡する可能性もあるとしている。
男性は「手術を受けることになり、すべてがどうなるかと不安だ」と話し、手術を受ける前に両親に会うために故郷へ里帰りした。