[オスロ 2日 ロイター] - 北極圏で雪の上についた足跡から初めて、シロクマのDNAが採取されたことが明らかになった。希少動物や絶滅危惧種の動物保護に役立つ可能性がある。
科学者らは多くの場合、ユキヒョウやオランウータンなど希少動物の行動を理解し、個体数を監視して保護策を提案するため、これらの動物を追跡。毛や排泄物からDNAを採取している。
雪や泥についた足跡からDNAを採取することができれば、動物の個体数や行動に関する研究コストが減らせるほか、生息環境を壊すこともない。
フランスのDNA専門企業SPYGENのEva Bellemain氏によると、科学者らは、ノルウェー領のスバールバルで足跡の周りの雪を回収し、溶かした後フィルターを使って液体中の動物の細胞からDNA内の遺伝物質を確認した。
同氏はロイターに対し、「雪の中の足跡からシロクマのDNAが採取されたのはこれが初めて」と語った。
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