[ブエノスアイレス 21日 ロイター] - アルゼンチンの報道によると、動物園のオランウータンについて、裁判所が違法に自由を奪われた「人間ではない人格」との判断を下し、保護区への解放が可能になった。
この訴訟は動物愛護団体が、ブエノスアイレスの動物園にいるスマトラ・オランウータンのサンドラ(29)の解放を求めて11月に起こしたもの。サンドラには十分な認知能力があり、物体として扱われるべきではないと主張した。裁判所はサンドラに「人間ではない人格」としての基本的権利が付与されるべきと判断した。
アルゼンチンの日刊紙は同団体の弁護士の発言として「今回の判断は、動物園やサーカス、科学研究所などで不当に自由を奪われている類人猿や知的生物に道を開くものだ」と述べた。
米国でチンパンジーの解放を求める訴訟も起こされていたが、米国の裁判所は今月、「人権なし」として申し立てを棄却した。
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