[シドニー 4日 ロイター] オーストラリア・シドニーの入り江に生息するトガリコウイカの雄は、他の雄に邪魔されずに雌に求愛するために、雄と雌の両方の色と模様に同時に変化してライバルをだますことが、同国マッコーリー大学の研究結果で明らかになった。
同大の研究チームによると、こうした行動は雄2匹と雌1匹のグループで約4割の確率でみられたという。研究員のマーティン・ガーウッド氏はロイターに対し、「雌に求愛するのに雄の色を示すと同時に、邪魔されないように他の雄に対して雌の色をまねてみせる」と説明した。
また、ガーウッド氏によると、これまで雄と雌の色を同時に示す例は発見されておらず、「かなりユニーク」だと語った。
同氏はまた、雌を獲得するために互いに相手をだますという、こうした賢い方法は人間界の複雑な社会システムに通じるものがあると指摘した。
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