[ロンドン 17日 ロイター] 日本や欧米などの国際研究チームが17日、オオムギの詳細なゲノム(全遺伝情報)解読に成功したと発表した。収穫量の増加や病気に強い品種作りだけでなく、ビールの味向上にもつながる可能性があるという。
同日付の英科学誌ネイチャーに掲載されたこの研究によると、オオムギのゲノムは51億個(塩基対)あり、全体の約98%に当たる塩基配列の解読に成功。オオムギの特徴を決める遺伝子2万6159個も特定した。
オオムギは、トウモロコシ、コメ、コムギに次いで世界で4番目に重要とされる穀物。ビールやウイスキーの原料のほか、家畜の飼料としても使用されている。
研究をまとめたスコットランドのロビー・ウォー博士は、ゲノム解読によって「オオムギのほか、種が近いコムギの研究が加速する」と話したほか、「ビールや醸造により適した品種を開発できるかもしれない」と期待を示した。
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