[5日 ロイター] バーなどの酒を提供する施設の近くに住むことにより、飲酒量が増える可能性があるとする研究結果を、フィンランドの研究者が英医学誌「アディクション」に発表した。
この研究はフィンランド人約5万5000人を7年間にわたり調査したもので、それによると、自宅とバーまでの距離が1キロ近くなると、「酒飲み」になる確率は17%上昇するという。研究では、男性の場合、蒸留酒を1週間に300ミリリットル弱飲む人を酒飲みと定義している。
研究をまとめたフィンランド労働衛生研究所のヤーナ・ハロネン氏は、酒好きの人がバーの近くを選んで住んでいる可能性もあると指摘。ただ、自分は引っ越しをせず、近くにバーができたという人たちを調べたところ、同じような結果になったという。
また、周辺の貧困レベルなどの要素も検討したが、ここでもバーからの距離と酒量の増える確率が相関することが分かったという。
ハロネン氏は、この調査がフィンランドで行われたもので、飲酒の習慣や文化規範は国によって異なるため、他国に当てはまるかどうかは分からないとしている。
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