May 19, 2018 / 10:12 PM / 3 months ago

アングル:原油高に身構える米小売会社、消費の冷え込み警戒

[ニューヨーク 17日 ロイター] - 米国の小売会社や投資家の間で石油高への警戒感が頭をもたげ始めた。ウォルマート・ストアーズ(WMT.N)など小売り大手が四半期決算の公表時に油価上昇の影響に言及。投資家は原油高よるコスト上昇で消費者が財布のひもを引き締めると懸念を強め、小売株が下げている。

 5月17日、米国の小売会社や投資家の間で石油高への警戒感が頭をもたげ始めた。写真はホームデポの配送トラック。NY市で昨年8月撮影(2018年 ロイター/Brendan McDermid)

原油は17日に北海ブレントが1バレル=80ドル台に乗せ、米WTIも71ドル台となり、2014年11月以来の高値を付けた。

小売会社は油価上昇が経営に及ぼすかもしれない影響に対応し始めている。ウォルマートは17日の決算発表後のメディア向け説明会で、需要は力強さを保っているが一部の消費者はガソリン値上がりの影響を感じているようだとした。

ウォルマートとホームセンター最大手のホーム・デポ(HD.N)は、燃料価格の上昇とドライバー不足によって輸送コストが上昇し、利ザヤを圧迫していると指摘。17日の米株式市場ではこの点が材料視されてウォルマートの株価は1.9%下落した。

投資家の間からは、消費者マインドは依然として強いが、石油価格の上昇が続けば消費支出が冷え込み、大型減税の効果が打ち消されるとの声が上がっている。

アメリプライズ・ファイナンシャルの首席市場ストラテジスト、デービッド・ジョイ氏は「石油価格は前年比で非常に大きく動いている。今後数カ月は影響が波及し続け、人々に意識されるようになるだろう」と述べた。

複数の投資家は、米WTI原油が80ドルに達すると油価上昇が消費支出に影響を与え始めるとみている。

アムンディ・パイオニア・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャーのジョン・カレー氏は「WTIがさらに10ドル上昇すれば、この問題でより厳しい見方をする人が増えるだろう」と話した。

もっとも、石油高の影響は小売業界内でも企業によってばらつきが出そうだ。

TD・アメリトレードの首席市場ストラテジスト、J・J・キナーン氏は、ウォルマートのような業者の方が、比較的裕福な層を顧客に抱える百貨店大手メーシーズ(M.N)よりも先に石油高の影響を受けると予想。ダラー・ゼネラル(DG.N)などディスカウントストアも最初に石油高による消費冷え込みの打撃を被ると予想した。

ただキナーン氏によると、石油が値上がりし続けた場合、富裕層も支出を引き締めて割安な商品を求めるようになるため、ディスカウントストア各社やウォルマートにとって逆に追い風となる可能性もあるという。

投資家からは、石油高による消費の冷え込みに耐える力を持つ小売会社もあるとの見方が出ている。

ブルダーマン・アセット・マネジメントの首席市場ストラテジストのオリバー・プルシェ氏は「企業ごとに見極めるべきだ。価格決定力を持つ小売会社は、はるかにうまくやるはずだという考えを変えていない」と話した。

(April Joyner記者)

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