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石油価格、ロシア産上限設定なければ40%高騰も=米財務省高官

[東京 12日 ロイター] - 米財務省高官は12日、ロシア産石油価格に上限を設定しなければ、世界の石油価格は40%上昇し1バレル=140ドル前後になる可能性があるとの見方を示した。

 米財務省高官は12日、ロシア産石油価格に上限を設定しなければ、世界の石油価格は40%上昇し1バレル=140ドル前後になる可能性があるとの見方を示した。写真は石油缶と株価グラフのイメージ(2022年 ロイター/Dado Ruvic)

来日したイエレン財務長官が鈴木俊一財務相との12日の会談でこの案について協議することも明らかにした。

高官は、ロシアに石油輸出を続けるインセンティブを与える一方、戦費に充てるには不十分となるよう、生産コストがカバーされる水準に価格を設定するのが狙いだと述べた。

また、日本の当局者は価格が過度に低く設定されることに懸念を示したが、1バレル=40─60ドルの価格帯とする案に全面的には反対しなかったと述べた。

イエレン氏は今回、財務長官として初めてとなるインド・太平洋地域の歴訪で、ロシア産石油価格の上限設定案への支持を取り付けるとともに、インドや中国など安価なロシア産原油を購入している国が参加しない場合の効果について疑問に答えることにしている。

主要7カ国(G7)首脳会議は、ウクライナに侵攻しているロシアの戦争資金を断つため、一定価格以上で売却されたロシア産石油の輸送禁止を検討することで合意した。

欧州連合(EU)がロシア産石油の輸入を段階的に停止し、ロシア産石油を運ぶタンカーへの保険提供を禁じる準備を進める中、英国もこれに追随すると見られている。イエレン氏は、石油の流通を維持し、リセッション(景気後退)につながりかねない石油の一段高を避ける方策として、上限価格の設定を考えている。

米政府は、ロシアの石油生産が保険がないために滞るのを防ぐため、合意価格を下回る注文に対する海上保険の提供禁止を取り消す例外規定を提案している。

先の米財務省高官によると、同省の予測モデルでは、この例外規定なしに制裁を科した場合、原油価格は現在の1バレル=100ドル前後から140ドル前後に急騰する恐れがある。

だが、この試算における、特に石油需要の弾力性に関する仮定には不確実性があるとした。

高官は、EU、英国、米国の企業が世界の石油輸送保険と再保険の約90%を担っており、今年末に一連の制裁が発動されれば、ロシア産石油が流通し続けることは困難になると指摘。

一部には、ロシア、インド、中国がソブリン保険で対抗する可能性があると考える専門家もいるが、財務省当局者はそのような見方を共有していないという。

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