[21日 ロイター] - フィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ(ロシア)のドーピング問題でロシア側が「過失なし」としたことを受け、世界反ドーピング機関(WADA)は21日、対応に問題があるとしてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴したことを発表した。
ワリエワは昨年2月開催の北京五輪でロシアの団体優勝に貢献したが、個人戦を前に2021年12月25日にロシア選手権で採取された検体から禁止薬物のトリメタジジンの陽性反応が出たことで大きな騒動となった。
調査を行ったロシア反ドーピング機関(RUSADA)は、ワリエワが反ドーピング規則違反を犯したことは認めたものの「何の過失もない」との裁定を決定。陽性反応が出たロシア選手権の成績のみ抹消され、他の処分を下すことはなかった。
WADAは声明で「RUSADAによる『過失なし』の認定はWADAの条項に照らし合わせ、誤りだと考えている」との見解を示し、4年間の資格停止処分、および検体採取日以降のワリエワの全成績の抹消を求めた。
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