February 22, 2019 / 9:47 AM / in 25 days

インタビュー:日本家具の中国輸出でトップライン反転へ=大塚家具社長

[東京 22日 ロイター] - 大塚家具(8186.T)の大塚久美子社長は22日、ロイターとのインタビューで、中国の輸入ネット販売のハイラインズなどが組成するファンドへの第三者割当増資に伴い、今後は日本家具の中国への輸出に乗り出し、減少する売上高を反転、早期の黒字回復を目指す意向を示した。

 2月20日、大塚家具の大塚久美子社長は、中国の輸入ネット販売のハイラインズなどが組成するファンドへの第三者割当増資に伴い、今後は日本家具の中国への輸出に乗り出し、減少する売上高を反転、早期の黒字回復を目指す意向を示した。都内のショールームで2015年撮影(2019年 ロイター/Yuya Shino)

大塚社長は「日本の家具はこれまで輸出はほぼゼロ。中国の大きな市場に打って出ることができる。伸びしろは大きい」と語った。

大塚家具は15日、ハイラインズを含めた日本と中国の企業が組成したファンドに18億円、米系ファンドのイーストモア・グローバルに20億円の第三者割当増資を発表。それとは別にハイランズなどに計38億円の新株予約権を割り当て、最大76億円を調達するとした。

中国市場への進出は、昨年12月に業務提携した中国の家具販売大手のイージーホームのリアルの店舗と、ハイラインズが提供するECサービスでの販売と融合する計画だ。

大塚家具の2018年12月期業績は、最終損失が32億4000万円となり、3期連続の赤字決算。売上高も3期連続の減収となっている。財務基盤の安定化にこぎつけたものの、ビジネスを軌道に乗せることができるかどうかが今後の課題になる。

19年通期の業績予想を開示していないが、大塚社長は「業績予想は、業務提携効果も含めて精査している。できるだけ早く作り、公表したい。第三者割当増資も発表したので、黒字化の見通しを早く立てることで、『継続企業の注記』など心配をかけることがないようにしたい」と語った。

大塚社長は昨年12月から役員報酬を全額返上していることを明らかにし、「4期連続の赤字はなんとしてでも回避したい」と述べ、不退転の決意で業績回復に臨む姿勢を示した。

インタビューの主なやり取りは、以下の通り。

――今回の資本業務提携の意義は。

「日本の家具は、今まで輸出はゼロに近い状態だ。他の分野では日本製品のクオリティーは人気があり、チャンスはあると思う。業務提携したイージーホームは当社の製品や物流、コンシェルジェサービスに興味があり、大塚家具は製品を輸出したい。両社の利害は一致している」

「イージーホームは、リアル店舗で商品を見てECで注文をもらう仕組みを作っている。私たちもその仕組みを使いたいと考えており、ハイラインズの機能は大きい。在庫の無駄もなく、日本の良質な商品を中国で販売できる。中国という新しい大きな市場に打って出ることができる。伸びしろは大きい。そういうビジネスの枠組みを前提としてる」

――増資先が過半を取るわけではないが、筆頭株主から創業家ファミリーの資産管理会社が外れる。

「増資前でも(資産管理会社の持分は)6.6%。これまでも機関投資家が筆頭株主であったこともあり、違和感はない。増資をする時に一番大事にするものは何かと言えば、大塚家具のアイデンティティーや看板を守っていけるかどうかだ。第三者割当なので、新しい株主と今まで大事にしていた価値を共有できるのかを考えた。大塚家具のポジションや基本的な価値観を大事に思ってくれる人が株主になってもらえれば、ステークホルダーにとって幸せなことだろう」

――業績回復の道筋をどのように考えているのか。

「今期の業績見通しは、今、精査している。できるだけ早く作って公表したい。『継続企業の注記』も一日も早く取れるようにしたい。まずはトップラインを上げることが大事だ。それが継続企業の問題にも直結する」

「大塚家具の収益構造は、粗利率が比較的高く、固定費の比率も高いので損益分岐点を超えると利益率の伸びが大きい。今は損益分岐点を下回る売り上げの状況になってしまい、赤字幅が大きくなってしまう」

「今は固定費を相当に下げている。売上高の反転は、既存店ベースでは今年は可能だと考えている。合計で今年反転できるかどうかだ。中国ビジネスの立ち上げのスピードにもよるが、時間の問題だと思う」

――ニトリホールディングス (9843.T)やイケアなどと大きく差が付けられている。

「この20年ぐらいは、使い捨てで2年ぐらいで更新する家具が増えた。確かに便利でもあるし、そういう製品を選ぶ場面もあると思う。ただ、私たちは、耐久消費財として『これがいい』というポジティブに選ばれるクオリティーの製品を扱っている」

「もう一つは、家具だけではなく周辺のカーテンや照明、インテリアをコーディネート提案できるサービス業でもある。家具という意味では他社と同じかもしれないが、自分の望む住まいを作るためにモノとサービスでソリューションを提案する組み合わせは、他にない独特のポジションだと考えている」

――2015年の経営権を巡る委任状争奪戦が、ブランド価値をき損したのではないか。

「ブランドイメージき損ということだが、壊れたものを直すのではなく、もう1回大塚家具というのはどんな会社なのかを一から説明して、理解してもらう努力をしたいと思っている。今年で創業50年になるが、丁寧に大塚家具がこれまでやってきたことを語り直すことをしたいと思う」

布施太郎 編集:田巻一彦

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