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中国人客が「蒸発」、危機感募るパリの高級小売店

[パリ 30日 ロイター] - 中国人観光客が散財することで有名なパリの高級小売店。中国当局が新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めようと必死になる中、中国人買い物客の突然の「蒸発」が、店舗マネジャーらに大きな打撃を与えている。

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「ランコム」や「シャネル」といった高級化粧品を売るパリ中心部の免税店「パリ・ルック」のマネジャーは「こんなことが続けば仕事がなくなってしまう」と嘆く。

パリ・ルックは顧客の約半分がアジアからで、いつもは中国人の買い物客でごった返している。中国の春節(旧正月)の連休中はとりわけ、そのはずだった。しかし、30日の店にほとんど客の影はない。

同マネジャーは「われわれには中国人客が欠かせない。一番買い物をしてくれるのが彼らだからだ」と話す。

中国からパリや他の世界中の主要観光都市への観光客の流れは、干上がった状態だ。中国当局が新型肺炎の感染源である武漢への出入りを含め、都市での移動を制限したためだ。

フランスのホテルや高級ブランド品店の経営に対する新型肺炎の影響について、推計はまだほとんどない。

しかしパリの観光業団体によると、中国人買い物客のパリ滞在は通常、平均5泊で、1人当たりの支出額は平均1024ユーロ(12万3000円)。ほかの国・地域からだと640ユーロどまりだ。

2018年には中国人観光客約220万人がフランスを訪れた。

パリ商工会議所のディディエ・クリング会頭は「危機は深刻化しており、一種のヒステリーのような状況も目にしている」と述べ、美術館や博物館などに影響が及ぶことに懸念を示した。「この流行が急速に終息するのか長引くのかはまだ分からない」

フランスの約4000のホテルが加盟する業界団体の代表ジャンビルジュ・クランセ氏によると、これまでのところのデータでは、予約キャンセルはまだ売上高にそれほど影響していない。ただ、中国人客の受け入れに特化しているような一部宿泊施設は、今年第1・四半期末までに約30%減収になる可能性があるという。

パリ中心部に中国人客向け店舗1店を持つファミリー経営の百貨店ギャラリー・ラファイエットの広報担当者は、特別な対応策や需要への影響についてコメントに応じていない。

しかし同社労組幹部によると、客足は落ちている。なんとか見掛ける中国人客の多くは、厳重なマスクをしているという。

フランス人の買い物客も店舗に寄り付かないという。「一種の社会ヒステリーのような状況だ」

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