[ヒューストン 22日 ロイター] - 米石油大手シェブロンは22日、シェール生産会社PDCエナジーを76億ドルで買収すると発表した。ロシアのウクライナ侵攻後に起きた世界的なエネルギー供給危機を受け、米国内の生産拠点拡充を図る狙いだ。
シェブロンのマイケル・ワース最高経営責任者(CEO)はロイターのインタビューで「米国におけるわれわれの事業への力強い投資だ」と説明した。
米国の石油大手各社は昨年、ガソリン小売価格が高騰する中で、なぜ米国内での増産に動かないのかとバイデン大統領から批判された。ワース氏によると、今回の取引はこうした声に応え、かつ株主により多くの価値をもたらすという。
買収に伴うPDCの1株当たり評価額は72ドルで、19日までの株価の10日平均に約14%のプレミアムを乗せた水準。統合手続きは年内に完了する見通し。
シェブロンはPDCを取得することで、確認埋蔵資源を10%増やし、統合完了から1年以内に設備投資額とキャッシュフローをおよそ10億ドル上積みする。
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