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2020年、写真が伝える記憶(中)

[ 27日 ロイター] - 2020年に撮影されたロイターの優れた写真を、撮影したカメラマンの物語とともに紹介する。

 12月27日、2020年に撮影されたロイターの優れた写真を、撮影したカメラマンの物語とともに紹介する。ミラノ、サン・ラファエレ病院(イタリア)。防護服に身を包んだ多くの医療スタッフが、18歳のCOVID-19(新型コロナ感染症)患者を集中治療室に運ぶ。3月撮影(2020年 ロイター/Flavio Lo Scalzo)

(3回シリーズの2)

フラビオ・ロ・スカルツォ記者:

「イタリアは欧州で最初に新型ウイルスが襲来した国だ。数週間のうちに北部の病院はすでに一杯になり、患者への対応に苦慮していた。ミラノのサン・ラファエレ病院は、緊急に集中治療を要する多くの患者に対応するため、わずか8日間で大型テントの内部に整備された病院だ。

当時は感染拡大の初期で、COVID-19に罹患するのは高齢者か既往症のある人だけだと広く信じられていた。だがこの症例では、18歳の患者の治療に10人の医療チームがかかりきりになっていた。この写真は、緊急のCATスキャンを受けるために患者を別の部屋に運ぶところだ。

数カ月後、この若い患者が別の病院に移送され、そこで肺移植の手術を受けることを知った。これから、長期間のリハビリが必要になるだろう」

テキサス州ヒューストン中心部(米国)。ミネアポリス警察による拘束中にジョージ・フロイドさんが死亡した件に抗議し、馬に乗って行進するデモ参加者たち(2020年 ロイター/Adrees Latif)

エイドリース・ラティフ記者:

「ジョージ・フロイドさんがミネアポリス警察によって殺害されてから1週間後、何万人ものデモ参加者がフロイドさんの故郷であるヒューストンに集まり、彼の人生を称え、警察の暴力に抗議するために、気持ちのこもった平和的な行進を実施した。

市の中心部に向けて車を走らせると、何千ものヒューストン市民が、このイベントに参加するため何マイルにもわたって歩いているのが見えた。ジョージ・フロイドさんの写真をあしらったプラカードや服をたくさん見かけた。

行進の先頭に向けて急ぐと、明らかに馬がこちらに近づいてくると分かる音が聞えてきた。レンガ舗装の街路を速歩で近づく蹄の音が、高層建築に反響していた。

「Rap-A-Lot Records」と書かれた赤いバンダナをマスク代わりに着けた男性が馬群の先頭に立ち、交差点を封鎖して拳を突き上げていた。他の者は一団となって彼に従い、私はまもなく、馬に乗った黒人系米国人の騎士団に取り囲まれた。」

(2020年 ロイター/Dylan Martinez)

ディラン・マルチネス記者:

「目の前で人波が割れた。私はいいタイミングでいい場所にいて、その視点で写真を撮れたのは信じられないほどラッキーだった。黒人の抗議参加者が人混みのなかから現われ、こちらに急ぎ足で向かってくる。肩には顔を負傷した白人男性を担いでいた。

その土曜日にロンドンで行われた反レイシズムの抗議行動は、流動的で展開が読めなかった。トラファルガー広場でデモ参加者と警察の散発的で小規模な衝突を目撃した後、私は、近くのウォータールー橋に注意を向けた。そこには数百人の反レイシズム抗議参加者が集まっていた。

小競り合いの音が聞え、誰かが路上に倒れた。そして、その2人の男性の姿が群衆のなかから現われた。誰かが、負傷したのは極右グループのメンバーだと叫んでいた。現場にいたロイターのジャーナリストによれば、負傷者は小競り合いのなかで反レイシズム抗議参加者に殴打されたという。

この写真はソーシャルメディアで話題になり、ニュース報道でも取り上げられた。揉み合いのなかで負傷した男性を安全な場所に担いでいったことで、パトリック・ハッチンソンさんは英雄視された」

(翻訳:エァクレーレン)

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