October 9, 2019 / 2:22 AM / in 6 days

米FRB議長が追加利下げにオープンな姿勢:識者はこうみる

[8日 ロイター] -

 10月8日、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は世界経済へのリスクを背景に追加利下げにオープンな姿勢を示唆するとともに、短期金融市場の安定化に向けて保有資産の再拡大に踏み切る考えを示した。写真はコロラド州デンバーのイベントで講演するパウエル氏(2019年 ロイター/Ann Saphir)

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は8日、世界経済へのリスクを背景に追加利下げにオープンな姿勢を示唆するとともに、短期金融市場の安定化に向けて保有資産の再拡大に踏み切る考えを示した。

議長発言に対する市場関係者の見方は以下の通り。

<エドワード・ジョーンズの投資ストラテジスト、ネラ・リチャードソン氏>

議長の講演で市場が対応を求めていた3つの大きな課題があった。1)低すぎるインフレ率、2)通商協議の停滞、3)世界経済の減速だ。景気は好調だが、FRBの責務から離れた多くの問題の今後が見通せないなか、FRBがこうした課題にどの程度対応できるかは依然疑問だ。

政策金利が既にここまで引き下げられているなか、次回景気が低迷した時にFRBは新たな政策ツールが必要となり、議会に承認を求めるか、という問題もある。

ただ、パウエル議長の講演は全般的に実体経済(生産性、労働、生産)に焦点が当てられていた。FRB当局者が直面している問題は、経済に関するものではない。景気は好調だが、地政学リスクを巡る懸念が大きい。経済指標などのデータだけでは、通商問題に関連したイベントをFRBは予測できない。そのため、FRBが現在のリスクにどの程度、効果的に対応できるかは依然不明だ。

<ベアードの投資ストラテジスト、ウィリー・デルウィッチ氏>

FRBはレポ市場の問題にうまく対処する策を考え出し、必要なだけ流動性を供給するようだ。

ただ、これが追加緩和策や量的金融緩和(QE)の再開だとは思わない。市場の需要に即した流動性供給を徹底する狙いがある。

全体的なトーンはFRBが懸念をやや強めていることが分かる。(シカゴ地区連銀の)エバンズ総裁はこの日、製造業の状況について懸念がやや強まっていると語った。FRBは、状況を注視し、対応しており、政治ではなく責務に重きを置いているというメッセージを出そうとしているようだ。

<アルビオン・フィナンシャルグループのジェイソン・ウェア最高投資責任者(CIO)>

パウエル議長はFRBが引き続き下向きリスクを認識し、必要なら経済拡大を支援する決意があるということを落ち着いたトーンで市場に示そうとしているようだ。とりわけ、貿易面での状況を踏まえ、景気押し上げに必要なことをしようとしているとみられる。

量的緩和(QE)の全面的な再開は、トランプ大統領に屈することになるため、パウエル氏は実施しないだろう。今回の議長発言は、トランプ氏を幾分意識したものではないかと考える。FRBは中銀の独立性を明確にすることを望んでいる。

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