[19日 ロイター] - 米日用品大手のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が19日発表した第1・四半期(7─9月期)決算は、売上高と利益が市場予想を上回った。製品の値上げで原材料高とドル高の影響を抑えた。
純売上高は206億1000万ドル、調整後の1株当たり利益は1.57ドル。リフィニティブのIBESデータによると、アナリスト予想は売上高が202億8000万ドル、1株利益が1.54ドルだった。
第1・四半期に製品ライン全体の平均価格は9%上昇した一方、販売量は3%減少。ロシアでの出荷減が主因という。
P&Gによると、消費者がより安価な製品を求めているため「Gain」や「Tide Simply」などの中級ブランドが伸びている。
米国消費財市場におけるP&Gのシェアは横ばいで、消費者に購入手控えの傾向が見られる中、販売量が減少しているという。P&Gは「消費者環境の観点から、欧州が厳しくなると予想している」とした。
また、インフレが個人消費を圧迫し始めているものの、同社は通期売上高の実質伸び率予測を据え置いた。
ただ、売上高の半分以上を海外市場から得ているため、ドルの上昇が通期売上高を6%ポイント押し下げると予想。従来は3%ポイントの押し下げにとどまると見込んでいた。
2023年度の売上高は1─3%減になるとの見通しを示した。従来予想は横ばい─2%増だった。
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