[ワシントン 21日 ロイター] - バイデン米大統領は21日、ウクライナが生物兵器や化学兵器を有しているとのロシアの主張は虚偽だとし、プーチン大統領自身がウクライナに対しこうした兵器の使用を検討していることを示すものだと述べた。証拠は示さなかった。
バイデン大統領は米経済団体ビジネス・ラウンドテーブルのイベントで、プーチン大統領は「追い詰められており、米国が欧州で生物兵器や化学兵器を有しているなどと新たな口実について語っている。これは全く事実ではない」と述べた。
また「ロシアはウクライナが国内に生物兵器や化学兵器を有しているとも主張しており、これはプーチン大統領が両兵器の使用を検討している明確なサインだ」との見方を示した。
ワシントンのロシア大使館からのコメントは現時点で得られていない。
国連安全保障理事会は11日、ロシアの要請を受けて開催した会合で、ウクライナで生物兵器開発プログラムが進められていることは認識してないとし、米国がウクライナで生物兵器開発に関与しているというロシアの主張を否定した。
米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は16日、ロシアのパトルシェフ安全保障会議書記と電話会談し、ロシアがウクライナで化学兵器もしくは生物兵器の使用を決定すれば、結果を伴うと警告した。
バイデン氏はまた、ロシアが19日に兵器庫を破壊するために極超音速ミサイルを使用したと述べた。
ある政権筋はバイデン氏がロシアによる同ミサイル使用を確認すると明らかにしていた。ただ、攻撃の影響は不明だと述べた。
米国防総省当局者はこれに先立ち、ロシアがウクライナ攻撃に極超音速ミサイルを使用したと明らかにしたことについて、米国は独自に確認できていないと述べていた。また、軍事的観点からこうした兵器の使用はほとんど意味がないとの考えを示した。
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