May 10, 2019 / 1:51 AM / in 10 days

豪中銀、失業率改善へ利下げの必要性示唆=四半期報告書

[シドニー 10日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は10日、四半期金融政策報告を発表し、失業率がさらに改善しなければ、利下げを検討する可能性があることを示唆した。2016年以来の政策緩和に向け、大きな一歩を踏み出した格好だ。

 5月10日、オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は、四半期金融政策報告を発表し、失業率がさらに改善しなければ、利下げを検討する可能性があることを示唆した。シドニーのRBA本店前で2016年10月に撮影(2019年 ロイター/David Gray)

豪中銀は成長率・インフレ率見通しを引き下げ、スタンスの転換は主に不動産市場が大幅に鈍化し、家計消費と所得に打撃を与えていることが要因と説明した。

ロウ総裁は報告の中で、7日の理事会では低インフレによる経済への影響に焦点を当てたことを明らかにした。

「インフレが抑制されていることを踏まえると、インフレを目標と合致する水準に維持しつつ、失業率の低下を達成することは可能」と指摘。「理事会はこの判断を踏まえ、今後数会合で労働市場の動向を注視していく」とした。

豪中銀は基調インフレ率が目標(2─3%)の中間値を下回る状況が2021年半ばまで続くと予想。賃金の伸びは非常に緩やかなペースにとどまる見込みとした。インフレ率は2020年6月まで目標下限に達しないとみられている。

同中銀はまた、不透明な消費見通しを背景に2019年の成長率見通しを2.75%と従来の3.0%から引き下げた。成長率は2021年半ばまで2.75%前後で推移すると予想している。昨年11月に示した19年の3.3%、20年の3.0%という楽観的な成長率見通しから大きく後退したことになる。

RBCのエコノミスト、Su-lin Ong氏は「失業率見通しは小幅な修正にとどまっている一方、成長率は大幅に修正された」と指摘。「成長は鈍化し、インフレ率は低水準なのに、なぜ失業率は横ばいかが疑問だ。中銀の利下げの必要性を浮き彫りにしている。利下げは時間の問題だ」と説明した。

中銀は、失業率は2020年6月まで、8年ぶり低水準近辺の5.0%にとどまり、翌年4.75%に改善すると予想する。

今回下方修正された成長率・インフレ率見通しは、市場が織り込む2回の利下げで政策金利が1.00%になった場合を想定した「技術的な仮定」に基づくもので、金利が現在の1.50%に据え置かれた場合、見通しはさらに悪化する。

豪中銀は力強い輸出や新たな鉱業プロジェクトへの民間投資、公的支出が経済を支援するとの見方を示した。

また、賃金の伸びが大幅に加速する可能性は低いとし、家計所得・支出を引き続き抑制するとの見通しを示した。

ロウ総裁は「特に住宅価格が下落し、多くの世帯が高水準の債務の返済に直面する状況においては家計所得の伸び悩みは家計消費の見通しに主要なリスクをもたらす」と指摘した。

さらに、低水準のインフレ率がもたらす影響を中銀は注視しており、7日の政策会合でもこのことが議論されたと明らかにした。

インフレ率が引き続き抑制されるなか、インフレ率を目標水準に保ち失業率を改善することは可能だとの結論に理事会は至ったとし、今後の会合で労働市場の状況を注視していくと説明した。

*内容を追加しました。

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