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米議会は電池原材料調達義務にもっと猶予を=自動車業界幹部

[デトロイト 19日 ロイター] - 米議会は米国内で操業する自動車メーカーに対しては、電気自動車(EV)の税額控除適用に必要なバッテリー原材料鉱物の国内調達などの義務に対応する猶予をもっと与えるよう動くべきだ――。19日のデトロイトでのロイター主催業界イベントで、インタビューした複数の海外自動車メーカー幹部からこうした要請が聞かれた。

 10月19日、米議会は米国内で操業する自動車メーカーに対しては、電気自動車(EV)の税額控除適用に必要なバッテリー原材料鉱物の国内調達などの義務に対応する猶予をもっと与えるよう動くべきだ――。19日のデトロイトでのロイター主催業界イベントで、インタビューした複数の海外自動車メーカー幹部からこうした要請が聞かれた。写真はドイツのフォルクスワーゲン(VW)米州最高経営責任者(CEO)のパブロ・ディ・スィ氏。ミシガン州 デトロイトで撮影(2022年 ロイター/Rebecca Cook)

8月成立の米インフレ抑制法では、自動車メーカーはEV搭載バッテリーに使用する重要鉱物を北米か米国と自由貿易協定を結んでいる国から調達しなければならないとされた。こうした調達比率を2024年までに50%、26年末までに80%にすることが義務付けられた。施行細則が現在策定されている段階で、財務省は税額控除の具体的な実施方法を巡って意見を集めている

ドイツのフォルクスワーゲン(VW)米州最高経営責任者(CEO)のパブロ・ディ・スィ氏は重要鉱物の調達比率や期限が決められたことについて、自動車業界はそれほど素早く行動するのは不可能だと強調。「自動車業界は皆、世界中のさまざまな地域から調達している。こうした長期契約を変更するのは一朝一夕でできる話ではない。10年、15年、20年単位の契約をしているのだ」と訴えた

「鉱物の生産と採掘(のやり方)は2、3年では変えられない。コンゴ(旧ザイール)や中国などからの調達をすぐに他に切り替えるというわけにはいかない」と述べた。

同氏は経過措置が30年までとなっていることについて、米議会がその先まで延長する必要があると主張した。VWは8月にカナダとバッテリー鉱物の協力協定を結ぶなど現在対応に入っている。

韓国の現代自動車グローバル最高執行責任者(COO)のホセ・ムニョス氏も米議会に対し、米国に投資している企業にはバッテリー原材料調達義務を免除したり経過措置を延長したりするよう求めた。現代自は来週、米ジョージア州で55億ドル規模のEV工場を着工予定。これは多数の米雇用創出につながるという。

同氏はインフレ抑制法について「うれしい気持ちにはなれない。われわれは不公平だと考える」と語り、現代自のEVが現状では一切、税額控除対象から外れてしまうと苦情を訴えた。

ドイツのBMWのオリバー・ツィプセCEOも、特にEVの原材料に関してはさまざまな地域に頼らざるを得ず、米国内だけで調達し切れるわけではないとし、米国が「どこから見ても現実的な規制」を導入すべきだと主張。インフレ抑制法は米国への投資の妨げになりかねないと警告した。BMWもこの日、サウスカロライナ州で米国でのEV生産投資を発表した。

来年1月1日にこうした新たな一連の税額控除条件が予定通り導入されると、現状では米市場の全てのEVが7500ドル控除を満額では得られない可能性もあるとされる。

一方、米ゼネラル・モーターズ(GM)のスティーブ・カーライル北米事業社長は、同社はインフレ抑制法の調達義務をかなりうまく達成できるはずだと話した。GMが米国で4カ所のバッテリー工場計画を発表していることや、要件に合うような鉱物の供給契約を進めていることを挙げ、インフレ抑制法は同社にとってはEV販売促進に「かなり有益だ」と胸を張った。

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