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7月ロイター企業調査:超低金利の長期化、7割が「プラス」 日銀緩和は1年超の継続が適切

[東京 15日 ロイター] - 7月のロイター企業調査によると、7割強の企業が日本国内の超低金利の長期化は設備投資や資金調達の面で経営環境にプラスに作用するとみていることが分かった。一方で、正常な経済活動を阻害しているなど、長期間に及ぶ低金利政策の副作用を指摘する声もあった。

7月のロイター企業調査によると、7割強の企業が日本国内の超低金利の長期化は設備投資や資金調達の面で経営環境にプラスに作用するとみていることが分かった。写真は2011年10月、都内の日銀前で撮影(2021年 ロイター/Yuriko Nakao )

日銀による現行の金融緩和政策については、「今すぐやめるべき」は少数にとどまり、「1─2年程度」の継続が適切との回答が4割程度となった。残りの半数強は、今後数年、もしくは2%の物価目標を達成するまで緩和政策を続けることが妥当だとみている。新型コロナウイルス感染症の影響が落ち着き経済が回復するまで緩和的な政策が続くことを期待している企業の様子がうかがえる。

調査期間は6月30日から7月9日まで。発送社数は503社、回答社数は240社程度だった。調査対象に金融機関は含まれない。

国内で超低金利が長期化することは「プラスに作用する」と回答した企業は72%となり大半を占めた。「マイナスに作用する」との回答は28%となった。

企業からは「多額の設備投資(そのための借入)を実施中のため、金利は低い方がいい」(化学)といった回答や、「資金調達コストの低減ができており、メリットになっている」 (運輸)など、低金利は経営環境にポジティブに働いているといった声が多くみられた。また「個人所得が伸び消費環境が整うまではやはり低金利環境が必要と考える」(小売)といったコメントもあり、資金調達や販売、景気動向などを踏まえ総合的に判断するとポジティブにとらえている企業が多かった。

一方で「正常な経済活動を阻害している」(輸送用機器)、「中長期的に内需(国民購買力)を毀損(きそん)し、資源輸入などで冨が流出する」(卸売)といった、低金利政策を継続することでもたらされるリスクについての指摘も複数出ている。

日銀が現在行っている金融緩和政策は、この先「1─2年程度」続けるのが適切だとした企業は39%。「2%物価目標達成まで続けるべき」が29%、「3─4年程度」が26%と続き、金融政策に対する見方についてはばらけた結果となった。「今すぐやめるべき」との回答は6%だった。

企業からは「コロナ(で打撃を受けた分)が回復し、経済状況がある程度みえるまで政策は据え置くべき」(金属)との見方や、「景気回復に腰折れすることなく対応するためには、金融政策の継続が妥当」(窯業)といった大規模緩和の継続に期待する声が聞かれた。

一方で、先行きの見通しを示す必要性を指摘する声もある。「現行の金融緩和策が物価上昇に寄与しているのか甚だ疑問」 (卸売)、「出口戦略を明確にすべき」(精密機器)といったコメントがあった。

金子かおり グラフィック作成:照井裕子 編集:田中志保

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