[東京 28日 ロイター] - りそなホールディングス8308.Tは、取引先の流通・サービス業向けに独自に開発したキャッシュレス決済サービスを地銀などにも提供する。地銀の顧客にも利用対象を広げ、決済手数料ビジネスの拡大を図る。東和浩社長がロイターとのインタビューで明らかにした。
りそなのキャッシュレス決済サービスは来年1月から開始。利用者が加盟店でクレジットカードで決済した場合、加盟店がカード会社に支払う手数料を低く抑えるほか、加盟店が集客のために役立つアプリも提供する。
中堅・中小の流通業では、クレジットカードなどのキャッシュレス決済に対応する場合、カード会社に払う手数料が負担となるため、現金決済に依存しているところが多い。りそなは、取引先の負担を減らすことでキャッシュレス決済の導入を後押しする。
東社長はインタビューで「具体的な話はまだだが、地銀からも10行ぐらいから問い合わせが来ている」として、地銀にりそなの決済サービスを提供していく考えを示した。地銀とは決済手数料を折半にするなどして、手数料収入の拡大につなげる。
りそなは、取引先の小売・流通事業者向けに決済端末を無償で貸与する。端末は主要なクレジットカードのほか、前払い決済手段であるポイントや、最近導入が進んでいるQRコード決済などの複数の決済ツールに対応する。
利用者がクレジットカードで支払った場合、事業者が支払う3%程度の手数料を低く抑えるほか、月に2回程度となるケースが多い入金のタイミングを、5営業日後に支払うことで事業者の資金繰り負担を軽くする。
布施太郎 編集:田巻一彦
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