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アングル:米EⅤ・リビアン、部品調達不足と生産未達の悪循環に

[ノーマル(米イリノイ州) 18日 ロイター] - 米新興電気自動車(EV)メーカー、リビアン・オートモーティブのスカーリンジ最高経営責任者(CEO)は、低迷する株価をテコ入れし、野心的な長期成長計画の資金をねん出するため、電動の商用車とピックアップトラックをもっと多く販売しなければならない。ところが、これらの車を製造する上で必要な部品の調達という段階で壁にぶつかっている。

4月18日、米新興電気自動車(EV)メーカー、リビアン・オートモーティブのスカーリンジ最高経営責任者(CEO)は、低迷する株価をテコ入れし、野心的な長期成長計画の資金をねん出するため、電動の商用車とピックアップトラックをもっと多く販売しなければならない。イリノイ州ノーマルのリビアン工場で11日撮影(2022年 ロイター/Kamil Krzaczynski)

スカーリンジ氏は、リビアンが米国で初めて立ち上げたイリノイ州ノーマル工場の生産ペース加速に不可欠な半導体の全量を確保できていない。

半導体のサプライヤーが、リビアンは果たして約束した生産台数を本当に達成できるのか懐疑的になっているためだ。工場訪問中、取材に応じた同氏の話では、サプライヤー側はもっと生産実績がある既存メーカーにより多くの半導体を供給している。

「私はサプライヤーのY社に電話し、別のX社がこれだけ多く供給してくれたと説明する形で、全員を満足させなければならない。なぜなら(リビアンの調達)システムは確かさが証明されていないからだ」と、同氏は語った。

リビアンが半導体不足を口実にして、もっと深刻な生産上の問題を隠しているのではないか、とサプライヤーが考えている様子で「非常にもどかしい思いがする」という。

もちろんサプライチェーン(供給網)の面で不透明な状況に置かれている自動車メーカーは、リビアンだけではない。

コンサルティング会社・アリックスパートナーズの自動車部門マネジングディレクター、ダン・ハーシュ氏は、半導体サプライヤーによる「製品の割り当てが存在するのは間違いない」と指摘する。

生産台数の少ないメーカーは「本気でやってるのか」と疑惑の目を向けられる一方、大規模生産を続けているメーカーなら1年分に相当する半導体の代金を1回の取引で支払えるためで、生産数量や評判、事業の一貫性という意味で、大手メーカーの方が取引先として魅力があるとの見方を示した。

アマゾン・ドット・コムとフォード・モーターが主要株主となっているリビアンを悩ませているのは、株価の不振だ。年初来の下落率は60%に達し、昨年11月の新規株式公開(IPO)直後につけた最高値からは70%余り値下がりしている。

特に今年3月、年間生産台数見通しを従来の半分の2万5000台に下方修正すると、株価の下げがきつくなった。

ライバル関係にあるテスラのマスクCEOからは「最初の工場をきちんと動かすべきだと助言したい。妥当な単位コストで量産態勢に達するのは、とてつもなく難しい」という厳しいツイートも浴びせられている。

新たな重圧となりつつあるのは、原材料コスト増大。3月初め、リビアンは既に予約を受け付けた車の販売価格を最大20%引き上げようとしたが、顧客からの苦情が殺到して結局撤回。スカーリンジ氏は謝罪に追い込まれた。

そこでスカーリンジ氏ら首脳陣が今、最優先課題に掲げているのがノーマル工場は生産加速の準備が整っている、とサプライヤーに納得してもらう取り組みだ。この一環としてリビアンは、ノーマル工場をサプライヤーの幹部やメディアに公開している。

かつて三菱自動車の所有だったノーマル工場は、リビアンの手でほぼ全面的に刷新され、現在は主に2つの組み立てラインがある。1つはアマゾン向けの配送バン、もう1つは一般顧客向けのピックアップトラック「R1」とスポーツタイプ多目的車(SUV)を製造している。

ただ、複数の幹部によると、部品が枯渇して生産に急ブレーキがかかってしまった。第1・四半期の平日の平均組み立て台数は約40台と、工場がフル稼働すれば1時間弱で達成できる水準に落ち込んだ。

スカーリンジ氏は「ぜひとも週5日間、全面的な生産シフトを稼働したい」と述べつつも、約2000種類で構成されるリビアンの車の部品のうち、たった0.5%の調達が難しいと説明した。

(Joseph White記者)

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