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ルーブル安歯止めかからず、1998年危機の再来懸念
2014年12月16日 / 18:02 / 3年後

ルーブル安歯止めかからず、1998年危機の再来懸念

[モスクワ 16日 ロイター] - 16日の外国為替市場では、ルーブルが一段安となり、対ドルで11%超急落した。同日早朝にロシア中銀が緊急利上げを実施したにもかかわらず、通貨安に歯止めが掛かっていない。

 12月16日、外国為替市場はルーブルが一段安となった。写真はモスクワの為替表示と男性。同日撮影(2014年 ロイター/Maxim Zmeyev)

ルーブルは650ベーシスポイント(bp)の利上げ実施直後は、対ドルで約10%急伸したものの、不安定な値動きとなる中、その後下げに転じ、過去最安値を更新し続けた。

ルーブルは今週、対ドルで20%近く下落し、年初来の下落率は50%超に達した。市場では、ほんの数日で通貨が崩壊しデフォルト(債務不履行)に追い込まれた1998年の危機が再来するのではとの懸念が浮上している。

1510GMT(日本時間翌日午前零時10分)時点で、ルーブルRUBUTSTN=MCXは対ドルで約11%安の72.80ルーブル。一時は80ルーブルの節目を抜け、最安値を更新した。

対ユーロEURRUBTN=MCXでもおよそ13%安の91.00ルーブルをつけている。

ルーブルの重しは、原油安やウクライナ問題をめぐる欧米諸国の対ロシア経済制裁措置だけではない。ここ数日の急落は中銀への信頼低下を反映している。

ロシア中銀は100bpの利上げから1週間足らずで650bpの緊急利上げに追い込まれた。ナビウリナ総裁は下げ止まらないルーブルを前に無力な存在に映り、資本規制のリスクが高まっている。

市場関係者の間では国営石油大手ロスネフチ(ROSN.MM)の動向も懸念材料の1つになっている。同社は最近、6250億ルーブル(86億7000万ドル)の社債を発行しており、調達資金を外貨に交換するのではと不安視されている。そうなればルーブルに一段の圧力がかかるのは確実だ。

北海ブレント先物LCOc1はこの日、バレル当たり60ドルの節目を割り込み、2009年7月以来の安値をつけた。ダンスケ銀行のストラテジスト、ウラジーミル・ミクラシェフスキー氏は「原油が下げ止まらない限り、中銀が通貨を安定させるのは難しい」と指摘する。

ロシア中銀は今年に入り、ルーブル防衛に向け800億ドルの介入を実施した。同国の外貨準備は4160億ドル程度となお潤沢で、危機に陥った1998年当時と比べて、財政も健全とされる。

だがアナリストは、パニック的な売りの様相が強まっている状況に懸念を強めており、ルーブルは危険な領域にあるとみている。

フォレックス・クラブのシニアアナリスト、アレナ・アファナシェワ氏は「ルーブルを支配しているのは原油安ではなく、『(19)98年』の体制にロシアが戻るとの数多くのうわさにあおられたパニック心理だ」と述べた。

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