for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

ナワリヌイ氏毒殺未遂、ロシアに責任 国際調査を=国連専門家

[ジュネーブ 1日 ロイター] - 国連の人権専門家は1日、ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏毒殺未遂事件について、ロシアに責任があると指摘し、国際調査を要請した。

国連の人権専門家は1日、ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏毒殺未遂事件について、ロシアに責任があると指摘し、国際調査を要請した。写真は今年2月20日、モスクワの裁判所で被告席に立つ同氏。(2021年 ロイター/提供写真)

司法外処刑問題を担当するカラマール特別報告者と、言論と表現の自由を担当するカーン特別報告者が声明で明らかにした。

両氏は声明で、ナワリヌイ氏の毒殺未遂は国内外の反対派への攻撃パターンの一端を成しており、反対派を抑え込むため「悪質な警告」を送る意図があるとの見解を示した。

カラマール氏は記者会見で「われわれはロシアにナワリヌイ氏毒殺未遂の責任があると判断した」と語った。

「他のケースと同様に特別な化合物、ナワリヌイ氏の場合ノビチョクが毒殺目的で使用された。これは非国家・政府機関が使用することはないとみられているものだ」と続けた。

ナワリヌイ氏は昨年8月、シベリア地方からモスクワに移動中の航空機内で体調不良を訴えた。その後、療養していたドイツでは、同政府が、ナワリヌイ氏に対し旧ソ連軍が開発した神経剤「ノビチョク」が使用された証拠があるとしている。

ロシアは関与を否定し、同氏が毒を盛られたという証拠を確認していないと主張している。

ロシア外務省のザハロワ報道官は声明で、国連専門家の介入によってドイツが情報を公開することを期待するとした。

カラマール氏は同報道官のコメントについて、「ロシアは現時点で独自の調査を実施するのに十二分な情報を有している。ドイツは情報を提供する立場にない」と指摘した。

カラマール氏とカーン氏は声明で「国内当局の不十分な対応、禁止されている化学兵器の使用、標的とする人物の殺害を図るパターンだとみられることを踏まえると、ナワリヌイ氏毒殺未遂について事実関係を立証し、全ての状況を明確にするため、国際的な調査が急務と考える」とした。

また「ノビチョクの使用は化学兵器禁止条約の下でのロシアの約束に違反するものだ。ナワリヌイ氏殺害を意図しており、恣意(しい)的な殺害の禁止に違反する」とした。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up