February 26, 2019 / 8:28 AM / 7 months ago

焦点:トランプ政権脅かすか、ロシア疑惑報告書の想定シナリオ

[25日 ロイター] - 2016年の米大統領選に対するロシア介入疑惑を捜査しているモラー特別検察官は近く、バー米司法長官に捜査報告書を提出する。

2月25日、米大統領選へのロシア介入疑惑を捜査するモラー特別検察官が近く、バー司法長官に捜査報告書を提出する。ホワイトハウスで21日、レセプションに出席するトランプ米大統領(2019年 ロイター/Jim Young)

モラー特別捜査官は、米大統領選でトランプ大統領陣営がロシアと共謀したかどうか、また、トランプ氏が違法な司法妨害を行ったかどうかについて捜査を進めてきた。モラー氏は既に、トランプ氏の側近6人を含む34人を訴追し、一部は有罪判決を勝ち取っている。

捜査報告書の内容を巡って、想定される今後のシナリオについてまとめた。

●トランプ大統領自身が共謀に関与していた場合

報告書の核心は、トランプ氏自身が大統領選でロシア政府との共謀にかかわった、あるいはロシア介入疑惑の捜査を阻むため司法妨害を行った、といった内容が盛り込まれるかどうかだ。トランプ氏はいずれも否定している。

トランプ大統領が共謀に意欲を示した、あるいは直接協力した証拠が示されれば、民主党が支配する下院は大統領の弾劾手続きに着手する可能性がある。

現在の司法省は、現職大統領を刑事訴追することに反対の立場だ。

トランプ大統領の相談役ロジャー・ストーン被告の起訴状は、選挙戦に関係した人々が、大統領選中に民主党のメールを暴露した内部告発サイト「ウィキリークス」についてストーン被告と話をしたと指摘。暴露されたメールは、ロシア当局が米大統領選に介入するために民主党から盗んだと米情報機関は断定している。

起訴状は、ウィキリークスの新たな暴露計画について「トランプ陣営の高官がストーン氏と接触するよう指示された」としており、トランプ氏自身がこの高官に指示した可能性を排除しない記述となっている。

トランプ氏の元側近のサム・ナンバーグ氏は、大統領がロシアと実際に共謀しないまでも、共謀に前向きだった証拠が出れば、民主党は弾劾手続きに入ると予想している。

米合衆国憲法は弾劾の根拠を、国家反逆、収賄、「その他の重大な犯罪および非行」と明記している。

下院がこのうちどれかに当てはまると認めれば、上院が大統領を罷免するかどうかを決める公判を開く。上院はトランプ氏の共和党が過半数議席を占めている。米国の歴史上、弾劾された大統領は2人だけで、罷免された者はいない。

一方の司法妨害を巡っては(1)ロシア疑惑を捜査していた米連邦捜査局(FBI)前長官のコミー氏をトランプ氏が解任したこと(2)コミー氏の証言によると、同氏はフリン前大統領補佐官への捜査を止めるようトランプ氏に要請されたこと(3)トランプ陣営の元選対本部長マナフォート被告について、トランプ氏が恩赦をちらつかせたこと──が焦点。法律専門家らは、これらが司法妨害に当たる可能性があるとしている。

バー氏は司法長官に任命される数カ月前、司法省への書簡で、モラー氏に大統領の司法妨害についての捜査を許すべきではないと主張していた。

●トランプ陣営が共謀に関与していない場合

モラー特別検察官がこれまで公表したマナフォート、ストーン両氏についての調査結果は、トランプ陣営とロシアが協力していた証拠に肉薄している。しかし、トランプ氏とその陣営がロシアと「共謀」した証拠までは示されていない。

捜査報告書が、これまでの公表内容以上に踏み込んだものでなければ、トランプ大統領の弾劾を狙う民主党にとって逆風となるだろう。ただ、下院民主党が独自調査を進め、2020年の大統領選に向けてトランプ氏に政治的な打撃を与える可能性はある。

元検察官は「これまでの公表分以上の内容が何も出てこなければ、トランプ大統領は勝利を宣言するかもしれない」と述べた。

●他に陰謀に関与した人物がいるが、トランプ氏はかかわっていない場合

今月行われた法廷審理の記録によると、モラー特別検察官は、マナフォート被告がロシア人、キリムニク氏とのやり取りについてうそをついたことが、トランプ陣営とロシアの共謀を巡る捜査の「核心」だと考えているようだ。

しかしこのことは、モラー氏がいまだに共謀が存在したかどうか認定できていない可能性を示している。

 2月25日、米大統領選へのロシア介入疑惑を捜査するモラー特別検察官(写真)が近く、バー司法長官に捜査報告書を提出する。2009年、ワシントンで撮影(2019年 ロイター/Yuri Gripas)

捜査報告書は、マナフォート被告その他の関係者がロシアと共謀したことを示す一方、トランプ氏自身が関与あるいは認識していたことを示す信頼に足る証拠を示さない可能性もある。

その場合、トランプ氏は政治的な打撃を被るが、弾劾手続きを始めるには不十分かもしれない。

弾劾にはトランプ陣営が法を犯すほど積極的に共謀していたことを示す証拠が必要になるが、「そうしたことは起こっていなかったと思う」とある専門家は語った。

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