[ソウル 5日 ロイター] - 韓国のサムスン電子005930.KSは5日、第2・四半期の営業利益が前年同期比56%減の6兆5000億ウォン(56億ドル)になるとの見通しを示した。リフィニティブ・スマートエスティメートの予想(6兆ウォン)を上回った。
アナリストは、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]へのメモリーチップ出荷の減少が供給過剰に拍車をかけ、チップ価格の下落圧力につながったとみている。
規制当局への提出文書によると、サムスン電子は営業利益にはディスプレー事業の一時利益が含まれるとしているが、詳細には言及していない。
アナリストによると、サムスン電子はアップルに販売したディスプレーパネルに関連して約8000億ウォン相当の返金を受けた。両社が合意した販売目標をアップルが達成できなかったためという。
サムスン電子は米中貿易戦争のあおりを受けており、日本政府による韓国向け半導体材料の輸出規制強化によっても打撃を受ける可能性がある。
第2・四半期の売上高は前年比4.2%減の56兆ウォンになる見通し。リフィニティブ予想は54兆4000億ウォン。
サムスン電子は7月下旬に第2・四半期決算の詳細を発表する。
大信証券のアナリスト、Lee Kyoung-min氏は「業績が上向く勢いが戻ってきたというには不十分だ。米中貿易戦争の激化や日本の輸出規制、世界的に通商摩擦が一段と激化する兆しがあり、回復が遅れる可能性が高い」との見方を示した。
*内容を追加しました。
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