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コラム

コラム:脱皮図る露ズベルバンク、ロゴ変更より「中身」重視を

[ロンドン 24日 ロイター BREAKINGVIEWS] - ロシア最大の国営銀行ズベルバンクSBER.MMは、いわゆる「中年の危機」に見舞われているようだ。社名から「バンク」を取るロゴの変更が、巨大ハイテク企業らしく見せようとする企てなのは明らかだ。しかし変身計画に説得力を持たせるには、もっと中身のある取り組みが必要だ。

9月24日、ロシア最大の国営銀行ズベルバンクは、いわゆる「中年の危機」に見舞われているようだ。滑るバンクのトレーディングフロアで2019年11月代表撮影(2020年 ロイター)

今のところズベルにそのような兆しは見えない。1841年創業のズベルは、海外では純金利マージンが厚く、約1億人の顧客を抱える銀行として知られる。既に銀行業務以外に電子商取引(EC)や映画制作、スクーターレンタルなどの事業を手掛けているが、それでは満足せず、さらに手を広げたいと考えている。

24日には色とりどりの画像で満ちた、ロシアのセレブ達が参加するバーチャルのイベントを開き、スマートスクリーンやスピーカー、TVボックス、バーチャル関連などの製品やサービスをお披露目した。ヘルマン・グレフ最高経営責任者(CEO)は、白いトレーニングシューズにポロシャツというカジュアルな服装で登場し、ズベルは人々の生活のすべての面を手助けすると述べた。

ズベルにはそれが可能かもしれない。ロシアの消費者は、息の詰まるような古びた銀行ではなくハイテク企業のオフィスのようなズベルの新しい支店で、高級なコーヒーを飲みたいと本気で思っているのかもしれない。歌番組「ユーロビジョン」にロシア代表として出場したジーマ・ビラーンさんのようなスターが太鼓判を押したことで、顧客はもっとズベルの電子商取引プラットフォームを活用し、「ズベルペイ」で決済するようになるのかもしれない。

しかし、非銀行業務の具体的な財務目標は示されていない。ズベルはより詳しい目標を第4・四半期に公表すると説明し、当面の目標として非銀行業務の今年の収入を10億ドルとすることを掲げた。ただ、この金額は予想されるズベルの全収入の4%弱だ。

グレフ氏が夢見ているのは、ズベルの新たな経営戦略をきっかけに、投資家が同社を簿価並みではなく、シリコンバレーの巨大ハイテク企業のように評価するようになることかもしれない。そうであれば、グレフ氏は目標の達成に向けてもっと多くの道しるべを示すべきだ。

●背景となるニュース

*ズベルバンクは24日、ロゴのデザインを変えて「バンク」の文字を取ると発表し、巨大ハイテク企業への転換に取り組む姿勢を鮮明にした。

*海外のハイテク企業の製品発表会を模したバーチャルのイベントでは、スマートスクリーンやスピーカー、TVボックスや、バーチャル機能関連製品など、一連の機器とサービスを発表した。

*ズベルは非銀行業務のより具体的な財務目標を第4・四半期に公表する。

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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