[ワシントン 26日 ロイター] - 北海道大学などの国際チームが米国やカナダ、オーストラリアに落下した隕石を研究したところ、生命誕生に必要な物質が宇宙からもたらされたという説を補強する結果が示された。
これまでの研究では、これらの隕石から、生物の遺伝的命令を伝える分子のDNAと遺伝子の働きを制御するのに重要なRNAを形成するのに必要な核酸塩基5種類のうち3つが検出されていた。
北海道大学低温科学研究所の大場康弘准教授が中心にまとめ、科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」で発表した研究によると、今回の研究では高精度な分析手法を通じて、隕石から前生物的な遺伝子の候補となる核酸塩基5種類全てを含む物質を世界で初めて検出した。
核酸塩基の種類や量の分析から、少なくともその一部は太陽系形成前の星間分子雲で生成された可能性が示されたという。
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