[ロンドン 26日 ロイター] - 人間で言えば60─70歳に当たる7─9歳となったクローン羊たちについて、現在も健康な状態にあるとの調査が26日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載された。
調査対象となったのは13頭のヒツジ。このうち4頭は、1996年に初の哺乳類クローンとしてスコットランドで誕生したドリーと同じゲノム配列だった。
ドリーは2003年、関節炎や肺感染症を発症して6歳で死亡。このためクローン動物は通常の個体より早く歳を取る可能性が指摘されていた。
今回の調査は、英ノッティンガム大学のケビン・シンクレア氏が率いたチームが実施。クローン動物の年齢に関する詳細な健康調査として初の例となり、血圧、糖尿病リスク、関節障害などについて検査した。
クローン動物が通常の生活を送れると分かったことから、この技術の再生医療における活用への期待が高まるとみられている。
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