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新生銀が防衛策、SBIは即座にけん制 激化する買収の攻防

[東京 17日 ロイター] - 新生銀行は17日の取締役会で、SBIホールディングスが進める同行への株式公開買い付け(TOB)に対抗する買収防衛策の導入を決議した。一方、SBIは防衛策の差し止めを求める仮処分の申し立てを検討すると即座に発表。「第4のメガバンク構想」の実現を目指すSBIと、名門・日本長期信用銀行を前身とする新生銀の対立は激しさを増してきた。

SBIホールディングスが株式公開買い付け(TOB)を進める新生銀行は17日、取締役会で買収防衛策の導入を決議したと発表した。資料写真、2010年10月撮影(2021年 ロイター/Yuriko Nakao)

<TOBへの賛否は留保>

新生銀が導入する防衛策は、既存株主に新株予約権を無償で割り当てる内容。同行が予約権を強制取得する際に、一般株主には普通株を、大量買い付け者であるSBIには一定の行使制限が付いた新株予約権を交付する。SBIの株式保有比率は相対的に低下する。

新生銀はTOBへの賛否については留保した。「現時点で反対ということでは決してない。中立的だが、判断する材料がない」としている。SBIに質問状を送付し、同行が抱える公的資金をどう返済する計画なのか、「第4のメガバンク構想」に同行をどう位置付けるのかなどを評価した上で最終判断する。評価期間は30日程度で、必要なら最長30日間延長するとしている。

さらに10月25日までのTOB期間を延長し、12月8日までとするようSBIに要請することも決めた。防衛策の発動には臨時株主総会を開いて承認を得る必要があるが、SBIが9月30日正午までにTOB期間を延長した訂正届出書を提出しない場合は、既存株主に対する新株予約権の割り当てを実施する。

取締役会でTOBに反対し、買収防衛策の発動を決めた場合、新生銀は臨時株主総会を開催し株主の意思を確認する。臨時株主総会の招集と新株予約権の無償割当ての基準日は、10月13日に設定した。

<ホワイトナイトに支援打診>

SBIは新生銀の発表から約2時間後、買収防衛策に基づく新株予約権の無償割当の差し止めを求める仮処分の申し立てを検討するとのリリースを出した。同行取締役の善管注意義務違反を問う法的措置も検討するとしている。

また、TOBの成否に関わらず、取締役選任議案などを提案する可能性もあるとした。TOB成立後の経営体制については、五味廣文・元金融庁長官を会長に起用する方針をすでに公表している。

SBIは新生銀がTOB期間の延長を要請したことについて、「無益に時間稼ぎを行うに過ぎない、新生銀株主の利益を著しく損なうものであると受け止めざるを得ず、大変遺憾に思う」と指摘した。

SBIは9月10日に新生銀株のTOBを開始。1株2000円で買い付け、約2割の保有比率を最大48%まで高めて連結子会社化を目指している。

新生銀の対応策を巡っては、友好的な買収者(ホワイトナイト)として複数の陣営にも支援を打診していることがわかっている。ただ、1株2000円を上回る価値を提示する候補者を見つける必要があるため、「現れる可能性は低い」(事情を知る関係者)との見方もある。

(新田裕貴、石田仁志 編集:久保信博)

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