[シンガポール 23日 ロイター] - シンガポール貿易産業省が23日発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)改定値は前年同期比4.1%増と、速報値の4.4%増から下方改定された。同省は2023年の成長率が0.5─2.5%に鈍化すると予想した。根強いインフレや世界的な圧力により貿易や金融といった対外部門の需要が打撃を受けるという。
同省のガブリエル・リム次官は「年内は対外経済見通しの悪化が電子機器など外向きセクターの成長の重しとなるだろう」と指摘した。
22年の成長率予測は3.5%とし、従来の3─4%から範囲を狭めた。
23年には大方の主要経済がさらに減速すると予想した。
MUFGのアナリスト、ジェフ・ング氏はここ数カ月の間に電子機器を中心に製造業が急激に悪化し、シンガポールの成長率を圧迫したと指摘。同国の経済見通しは弱気に転じているとし、23年の政府予測が自身の予測である2.9%を下回っていることに言及した。
GDPは季節調整済みの前期比では1.1%増加。速報値は1.5%増、第2・四半期は0.1%減だった。
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