July 8, 2020 / 6:03 AM / a month ago

シンガポール総選挙、各党は同性愛者の権利巡る議論をタブー視

[シンガポール 8日 ロイター] - 10日に開かれるシンガポールの総選挙は過去最多の11の政党によって戦われるが、世論の賛否を分ける複雑な問題の1つである同性愛者の権利に関してはどの党も立場を明確にしていない。

同性愛者の権利保護団体は最近、この問題への意識を高めるための活動を活発化させている。日常的に同性愛者差別が起きているという問題意識を持っており、その原因は植民地時代に制定された男性間の性行為を禁止する377Aと呼ばれる法律だとする。

リー・シェンロン首相は以前、同性愛者の問題について社会は「それほど寛容でない」ため、同法は「簡単ではない妥協」との立場を示している。

首相率いる与党「人民行動党(PAP)」のマニフェストにゲイ(男性同性愛者)の権利や377Aへの言及はなく、他の政党のマニフェストも触れていない。PAPは1965年の独立以来、政権を握っており、今回の選挙でも優勢とみられている。

4つの主要政党のうち、コメントの求めに唯一応じた新党「シンガポール前進党(PSP)」は、同性愛者の刑罰の廃止には反対していないとしたが、377Aを巡る議論は、家族構成や結婚などの他の問題の「代理戦闘地帯」との認識を示した。

政治評論家のLoke Hoe Yeong氏は、各政党は、この問題を取り上れば保守派かリベラル派どちらかの有権者からそっぽを向かれると恐れ、「政治的な自殺行為」と考えていると指摘。

それでもなお、権利保護団体は同問題への意識は高まりつつあると感じている。インドが同様の法律を2018年に廃止してからは特にそうだという。

シンガポールのLGBT(性的少数者)の権利を訴えるためのオンラインイベントを先月主催した「ピンクドットSG」のクレメント・タン氏は「これまでの現状黙認の姿勢が、若い有権者の間にある不満に取って代わられつつある」と指摘した。

リー・シェンロン首相と対立し、現政権の批判を強めている弟リー・シェンヤン氏はロイターに対し「性的指向の差別反対のうねりが世界的に広がっている」と指摘。シェンヤン氏の息子はゲイで、海外で結婚している。「シンガポールに377Aを伝えた英国は何十年も前に同法を廃止している。廃止によって犯罪とは見なされなくなり、差別がなくなる」と述べた。

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