[シンガポール 29日 ロイター] - シンガポール政府は29日、10月に施行したフェイクニュース防止法(POFMA)に基づき、フェイスブックに問題ある投稿の訂正を指示した。投稿者が、訂正要請に応じなかったため。
この投稿者はブロガーのアレックス・タン氏。自身が運営するフェイスブックページ「ステーツ・タイムズ・レビュー」で、内部告発者とされる人物の逮捕と選挙不正を非難した。シンガポール政府は、この投稿を「虚偽」で「中傷的」として、タン氏に訂正を命じた。
タン氏は28日、自分がオーストラリア市民だとし、シンガポール政府の命令には従わない意向を示した。
POFMA当局は29日、タン氏の命令拒否を受けてフェイスブックに訂正を出すよう指示したと表明。また詳細は明らかにせず、タン氏に対する調査を開始したと説明した。
フェイスブックはコメントを差し控えた。29日0400GMT(日本時間午後1時)時点で、タン氏の投稿は修正されていない。
POFMAを巡っては、人権団体から発言の自由が脅かされるなどの懸念の声が上がっているが、シンガポール政府は、そうした懸念を否定している。
今週、野党政治家ブラッド・ボウヤー氏のフェイスブックへの投稿に対し、同法制定後、初の訂正命令が、出された。