for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up
コラム

コラム:SKハイニックスのNAND事業取得、防御が最大の攻撃

[香港 20日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 韓国の半導体大手SKハイニックス000660.KSによる米インテルINTC.OのNANDメモリー事業取得は、半導体セクターがまさに必要としていた措置だった。

10月20日、韓国の半導体大手SKハイニックスによる米インテルのNANDメモリー事業取得は、半導体セクターがまさに必要としていた措置だった。写真は韓国・城南のSKハイニックス本社で2016年4月撮影(2020年 ロイター/Kim Hong-Ji)

事業統合で競争が緩和されれば、これまで確実な需要が見込めず低迷していた半導体価格が押し上げられる可能性がある。長期的には事業統合で半導体メーカーがより強力になり、新規参入する中国企業にうまく対抗できるようになるかもしれない。

SKハイニックスは20日、現金90億ドルでインテルのNANDメモリー事業を取得すると発表。同社にとって過去最高額での買収となる。NANDメモリーはパソコンやサーバー、スマートフォンなどに広く使われている。

今回の事業買収により、SKハイニックスはNANDメモリー市場でサムスン電子に次いで世界2位のシェアを握ることになる。

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)AMD.OやエヌビディアNVDA.Oなどのライバルと主力のプロセッサー事業で競争しながら、メモリー事業で開発の遅れや技術的不具合への対応に追われてきたインテルのボブ・スワン最高経営責任者(CEO)にとって、今回の売却は賢明な判断だった。

上半期の総売上高の10%に満たないNAND事業を手放すことで、インテルは経営戦略を見直すことができるだろう。

一方、金額でみれば時価総額550億ドルのSKハイニックスにとって今回の90億ドルでの事業買収は大胆な動きだ。同社はNANDではなくDRAMメモリーに特化している。

インテルのNAND事業取得で、同社のNANDメモリー市場におけるシェアはキオクシアホールディングス(旧東芝メモリホールディングス)6600.Tを抜いて4位から2位に浮上。首位の韓国サムスン電子005930.KSとの差を詰めることになるが、おそらく収益率は押し下げられるだろう。

NANDメモリーはDRAMよりも利幅が小さく、セクター内の激しい競争で価格競争に陥りやすい。バーンスタインのアナリストは、SKハイニックスのDRAM事業の今年の粗利益率を50%程度と予想、NAND事業についてはマイナス5%と見込む。

今回の合意の発表前、モーニングスターのアナリストは、NANDメモリーの平均販売価格が2019─24年に年間18%下落すると予想していた。

事業統合により、下落ペースが鈍化あるいは下落が止まる可能性がある。また、多額の資金を投入してシェア獲得を狙う長江存儲科技(YMTC)などの中国メーカーに対する防御策としても有効だ。つまり防御が最大の攻撃ということになる。

●背景となるニュース

*韓国の半導体大手SKハイニックスは20日、米インテルのNANDメモリー事業と中国・大連にある製造工場を90億ドルで取得すると発表した。対価はすべて現金で支払う。

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

*このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツはあくまでも利用者の個人使用のみのためにロイターのコラムニストによって提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。このドキュメントの当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。このドキュメントの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。ロイターはコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、コラムニストによって提供されたいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up