[東京 9日 ロイター] - すかいらーく 3197.Tの谷真社長は9日の決算説明会で、10月から値上げを行うことを明らかにした。原材料価格の上昇を反映するほか、他社比較で優位性のあるものについて価格を見直す。また、人件費上昇が厳しい都心部で値上げ、地方では据え置くなど異なる価格も検討している。
谷社長は「10月から全業態、約3000店舗のグランドメニューでプライシング(値上げ)を予定している」と述べた。これにより、客単価は平均15円上がり、今年度の収益を5億5400万円押し上げると見込んでいる。値上げは、サイドメニューやドリンク、サラダなど客数に影響のないメニューが対象になる見通し。
中期の出店計画については、現時点で計画を変更していないものの、人手不足が影響を及ぼす懸念が出ている。谷社長は、出店場所や資金はあるものの「出店のための人材を採用できるかどうかが、中計通りの出店達成の大きなポイントになってきている」と述べた。
同日発表した2017年1―6月期(国際会計基準)は増収ながら5.8%の営業減益となった。新規出店コストや人件費増は予算内だったものの、減益要因となった。2017年12月期の連結売上収益は前年比3.0%増の3650億円、営業利益が同5.0%増の328億円の見通しを据え置いた。10月からの値上げが寄与するほか、新規出店店舗も収益貢献すると見込んでいる。
清水律子
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