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インタビュー:米国でM&Aチーム立ち上げへ=SMBC日興社長

[東京 18日 ロイター] - SMBC日興証券の清水喜彦社長は、米国で企業の合併・買収(M&A)や債券の引き受け(DCM)を担当するチームを立ち上げる方針を示した。

 4月18日、SMBC日興証券の清水喜彦社長(写真)は、米国で企業の合併・買収や債券の引き受けを担当するチームを立ち上げる方針を示した。15日都内で撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)

案件を発掘(オリジネーション)するバンカーを雇い、銀行が強い業種や取引先のターゲットを絞れば勝算があると判断した。

日興は、米国でM&Aの執行などは手掛けてきたが、2009年に三井住友フィナンシャルグループ8316.Tの中核証券になって以来、オリジネーションから手掛けるチームは自前では持っていなかった。

一方、国内の販売力を強化するため、支店のリテール営業の担当者数を2019年3月末までに1.6倍に増やす方針も示した。

主なやりとりは以下の通り。

──業界トップの野村証券は、SMBC日興証券にとってどのような存在か

「(野村は)ナンバーワンでうちの倍はある。追い付きたい。世界で戦うためには(まず国内の)ナンバーワンになるか、またはナンバーワンと互角に戦えなければ、(SMFG)グループとして世界で戦えない。われわれには倍になる可能性がある。なぜなら野村が倍だから。倍の野村がレッドオーシャン(競争の激しい既存市場)で泳いでいる」

──そのための戦略は

「量と質と武器で戦う。(支店営業の人員増強のため)本社から営業現場に200人を配置替えした。19年(3月末まで)に営業現場の陣容を3200人にする。営業の前線を1.6倍にするということ」

「質にはこだわっており、(社員には)顧客をよく知り、何を求めているかイマジネートしろと言っている。イマジネートできなければ営業担当者としては失格。また、リテールで売る素材の根っこは、ホールセールであり、グローバルであり、セカンダリー。そこからいい商品がとれなければ、商品組成はできない」

──国外ではいかに

「エリア、取扱い商品でドミナント(優位的な地位)を取りたい。銀行はデット(貸出)だけでもうかる時代ではなくなっているが、デットはものすごい武器。(ビジネスの)エントランスチケットだ」

「ニューヨークでIB(投資銀行業務)のチームヘッドのできる人材を採用する。(来年)3月末に約10人の体制にしようと思う」

──具体的に何を

「M&Aを中心にやってもらい、銀行のエントランスチケットのある業種のDCMも手掛ける。M&Aマネージャーとしてではなく、コーポレートマネージャーとして、M&AとDCMまでカバーできる人材を起用した」

──成功の可否はどう判断するか

「マイルストーンを置き、3年で立ち上がらないなら辞めてもらう。当然チームのボトムラインの収益がプラスになるかを見る。これを1年から1年半でやってもらい、残り1年半である程度のステータスを現地で得ることを期待する。ステータスがないと周りは恐れてくれない」

──ステータスとは

「最初から1位になれとは言っていないが、番外から突然9位になったら驚くだろう。DCMとM&Aのどちらに比重を置くかは(採用バンカーがグループの)強い業種などを見てから報告が来ることになっている」

──米国のDCMかM&Aのリーグテーブルで10位以内を目指すということか

「米国のM&Aでは10位以内は大変なこと。それが金額ベースのことか件数なのかの問題もある。ただ、10位に前後で皆が『なるほど』と言うのは、ステータスができたということだろう。3年後までには、それくらいのものは求めたいと思っている」

「(業種としてSMFGは)薬、電機が強い。素材も悪くない。これらの分野は国際的にも色々な動きが出ている」

──競争が激しいのに米国でチームを立ち上げるのは遅すぎないか

「ターゲットを絞り、ニッチでやる。すでに銀行が持っている領土がある。その領土から出陣すると言っているのだから、他人から奪い取るわけではない」

*インタビューは4月15日に行われました。

江本恵美、トム・ウィルソン

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