[ニューヨーク 2日 ロイター] - メッセージングサービス「スナップチャット」を運営する米スナップSNAP.Nは2日、ニューヨーク証券取引所に上場する。
同社は1日、新規株式公開(IPO)価格を仮条件レンジ(1株14─16ドル)を上回る17ドルに設定し、34億ドルを調達した。公開株式数は2億株。
スナップのIPOに募集枠の10倍以上の応募があったことを考えると、上場初日には需要が高まって株価が上昇する可能性もある。
ニューヨーク証券取引所は先週、スナップの上場が円滑に運ぶよう、模擬取引を実施した。
2012年にフェイスブックFB.Oがナスダック市場に上場した際にはシステム障害が発生し、大混乱が起きた経緯があるためだ。
公開価格で換算したスナップの時価総額は約240億ドルで、ライバルの米ツイッターTWTR.Nの倍以上。米ハイテク企業のIPOとしては12年のフェイスブック以来の大型上場。
スナップチャットは、ティーンエージャーや30前の世代に人気が高いソーシャルメディアアプリだが、まだ利益は上げていない。
昨年は収入が7倍近く増加したものの、純損失は38%拡大した。
利用者数の伸び鈍化に直面する中、フェイスブックのインスタグラムなど、ライバルとの競争も激化している。
ただ、今回のIPOはタイミング的には上々だった。昨年のIPOは08年以来の低水準で、投資家は新たな機会を待ち望んでいる。
スナップのIPOが、他のユニコーン(未公開の巨大スタートアップ企業)の上場の呼び水となる可能性もある。
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