[台北 15日 ロイター] - 台湾外交部(外務省)は15日、サッカーのカタール・ワールドカップ(W杯)において台湾のファンが中国出身者として登録される可能性があると発言した主催者を非難し、「不適切な政治的要因」による干渉を許さないよう求めた。
W杯チケット保有者は、カタールへの入国ビザを兼ねたファン識別用のカード「Hayya」を申請する必要がある。カタール政府高官はこれについて、台湾人はカードに中国出身者として記載される可能性が高いと述べた。
台湾外務省の報道官は「わが国を侮蔑することは容認できない」と述べ、主催者が「直ちにそのやり方を正す」ように要請。この問題は、民主的に統治されている台湾にとって極めて繊細なもので、台湾に対する中国の主権主張、特に台湾出身者を中国出身者と主張する巨大な隣国の働きかけにいらだちを示した。
中国外務省の報道官は、台湾当局からW杯主催者に寄せられた要求について問われ、「台湾は中国の一部」と改めて強調したいと述べた。
W杯の主催者とカタール政府はコメントの要請に対して、すぐに回答しなかった。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」