[ベルリン 22日 ロイター] - サッカーのイングランド・プレミアリーグ、アーセナルに所属するドイツ代表MFメスト・エジル(29)が22日、代表を引退すると発表した。
エジルは2014年ワールドカップ(W杯)ブラジル大会でドイツが優勝した際に主力として活躍。ファン投票で決まるチームの年間最優秀選手には、11年以降5回選ばれた。
ところが、トルコにルーツを持つ同選手はことし5月、同じくトルコ系のチームメートであるイルカイ・ギュンドアンとともに、同国のエルドアン大統領と一緒に写った写真が出回って一大論争の的に。両選手は今夏のW杯ロシア大会前の親善試合で、ドイツファンからやじを受けた。ドイツはこの大会で、ここ80年間で最も早い日程となる1次リーグ敗退を喫している。
エジルはツイッターで「ドイツのユニホームを着ると、昔はプライドと胸の高まりを感じていたが、今は違う。必要とされていると思えないし、2009年に代表デビューしてからの実績が忘れられていると思う」と述べた。
さらに「(独サッカー連盟の)会長とサポーターにとっては、ドイツが勝てば私はドイツ人だが、負ければ移民だ。ここ最近の出来事をきっかけによく考えた結果、心苦しいがドイツのために代表としてプレーをするのをやめることを決断した。人種差別と軽蔑を感じている」と語った。