[オークランド(米カリフォルニア州)/香港 16日 ロイター] - ソフトバンクグループ傘下の英半導体設計大手・アームの中国合弁会社、アーム・チャイナが昨年、30%強の増収を確保しながらも90%の減益となったことが、ロイターが閲覧した決算資料で分かった。同社の経営トップは昨年にソフトバンクG主導で交代している。
2022年の純利益は320万ドルとなり、売上高は約8億9000万ドルだった。ロイターが閲覧した資料について、関係筋が本物であることを確認した。
資料の脚注には3700万ドルの為替差損があったと書かれている。前年は900万ドルの為替差益を出していた。
ロイターは先に、アーム・チャイナによる人員削減についても報じている。
アーム・チャイナは中国で英アームの技術を独占販売し、独自の半導体設計も行っている。関係筋によると、英アームの世界の売上高の20─25%を占めている。
関係筋の一人は、英アームはアーム・チャイナが利益を算出する前に技術使用料を受け取っているため、アーム・チャイナの減益による影響はないと述べた。
ソフトバンクGは昨年4月、アーム・チャイナの2018年の設立時から最高経営責任者(CEO)を務めたアレン・ウー氏を解任し、後任にソフトバンク出身のエリック・チェン氏など2名に任命した。
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