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コラム

コラム:ソフトバンクG、好決算で注目浴びる豊富なキャッシュ

[香港 8日 ロイター BREAKINGVIEWS] - ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長は8日の四半期決算発表で、投資事業が好調だった同社を「金の卵を産むガチョウ」に例え、SBGは以前の好ましいイメージを取り戻した。しかしガチョウが卵を産むペースが遅くなれば、増え続けるキャッシュについて将来の自社株買いなど使い道の具体的なプランを示すことが同社を支えるのに役立ちそうだ。

 2月8日、ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長は四半期決算発表で、投資事業が好調だった同社を「金の卵を産むガチョウ」に例え、SBGは以前の好ましいイメージを取り戻した。写真はソフトバンクのロゴ。都内で2017年7月撮影(2021年 ロイター/Issei Kato)

SBGは堅調な株式市場が追い風となり、保有株の売却やドアダッシュなど投資先企業の新規株式公開(IPO)で利益を上げた。少し前には投資の失敗にあえいでいた、運用資産1000億ドルの「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」は巨額の利益を計上、孫氏が8日のプレゼンテーションで得意気な様子だったのも無理はない。

SBGの世界で12カ月前はかなり昔のことだ。昨年の今頃、孫氏はSBGの企業価値が過小評価されていると不満を漏らし、それから間もなく「物言う投資家」のエリオット・マネジメントがSBGに自社株買いと企業統治改善を要求し始めた。株価は昨年3月に付けた4年ぶり安値から250%急騰。足元の企業価値は1800億ドルで、純資産総額(NAV)の2200億ドルにかなり近づいた。

SBGは新聞をにぎわせ、投資先企業が200ほどもあり、保有するキャッシュなど経営の核心部分に焦点が当たりにくいが、今では保有キャッシュが420億ドルに達している。しかもSBGは今後、傘下の半導体設計大手アームを米半導体大手エヌビディアに売却する予定で、売却額は足元のキャッシュとほぼ等しい規模だ。孫氏は2兆円の自社株買いプログラムについて、完了したのは半分余りで、今年3月までに完了しないだろうと繰り返し警告。防衛的な水準のキャッシュが必要だと強調しているが、詳細は示していない。

プレゼンテーションの最後に、スライドで映し出された金の卵は踊り始めた。株式市場が上昇する限り、株主も自分たちの踊りを続けるだろう。しかし、もし株式市場のムードが変われば、こうした資金の運営はますます重要になる。孫氏にとって最良なのは前もって自分のキャッシュについてのプランを示すことだ。

●背景となるニュース

*ソフトバンクグループ(SBG)が8日発表した2020年4-12月期決算は、投資利益が全体で360億ドルとなった。料理宅配最大手ドアダッシュやオンライン不動産売買オープンドアなど投資先企業の株価が新規株式公開(IPO)後に上昇したことや、株式市場が全般的に上昇基調だったことが追い風になった。

*同期の純利益は前年同期比372%増の3兆1000億円(294億ドル)だった。

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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