July 31, 2019 / 4:38 AM / 4 months ago

コラム:ソニー好決算で強まる「半導体分社化案」の説得力

[香港 30日 ロイター BREAKINGVIEWS] - ソニー(6758.T)の4─6月期決算が好調だったのは、たまたまだ。堅調な半導体事業がゲーム事業の減収を穴埋めした。

 7月30日、ソニーが発表した4─6月期の好決算は、物言う投資家ダニエル・ローブ氏が提案する半導体分社化案に説得力を与えた。写真はソニーのスマートフォン「Xperia X1」。2月19日、ロンドンで撮影(2019年 ロイター/Simon Dawson)

それでも、この2つの部門を一緒に抱え続けることの戦略的な価値は乏しい。音楽・映画事業とゲーム事業のほうが、もっとうまい組み合わせだ。

ソニーが30日に発表した決算は、ゲーム機「プレイステーション」が足踏み状態にあることを明らかにした。依然として全社売上高の25%近くをゲーム事業が占めるものの、4─6月期の同事業は前年同期比3%減の4580億円となった。

現行モデルの「プレイスレーション4」は発売から6年が経過。商品サイクルの終わりが近づき、新型モデルの登場が来年になるとみられているためだ。

ソニーの吉田憲一郎社長にとって幸いだったのは、半導体事業がそれを補っていることだ。スマートフォンのカメラ向けイメージセンサーを開発・製造するこの部門は、4─6月期の営業利益が約500億円と前年同期比70%も増加した。

秋に新型iPhone(アイフォーン)の発売が見込まれるアップル(AAPL.O)など、取引先からの需要が根強い。半導体の大幅増益が寄与する形で、全社の営業利益も前年同期比20%近く伸長し、2310億円を計上した。

しかし吉田社長は、規模は小さいが前途有望なその半導体部門のスピンオフ(分離・独立)を迫られている。ヘッジファンドのサード・ポイントを率いる物言う投資家ダニエル・ローブ氏は6月、ソニーに15億ドルを投じたと明らかにした上で、半導体部門の分社化をはじめとするいくつかの経営改革を要求した。

ローブ氏の半導体分社化案は、依然として説得力を持つように思われる。プレイステーションのゲームソフト「ゴッド・オブ・ウォー」とイメージセンサーに、相乗効果は全く見当たらない。半導体をスピンオフすることで、ゲーム事業との親和性が高い他の事業への投資余地が大きくなる。

音楽と映画は、とくに豊作の1年へと向かっている。人気歌手ビヨンセから大ヒット映画「ヴェノム」まで、コンテンツが拡大を続けている。これらの売り上げとゲーム配信を抱き合わせることができれば、ヒット作主導のより安定的な収益モデルが生まれてもおかしくない。

投資家が楽しみたいのは、こうした「コラボ」なのだ。

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