[ソウル 3日 ロイター] - 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は3日、新型コロナウイルスとの戦争突入を宣言し、病院の増床とマスク増産を命じた。
マスク不足を陳謝するとともに、ウイルス感染の影響で打撃を受けた中小企業への支援を約束した。
韓国疾病予防管理局(KCDC)によると、新型ウイルスの国内の感染者は974人増え5186人になった。死者は累計28人(訂正)。
大統領は閣議で「大邱と慶尚北道の危機が頂点に達し、国全体が新型ウイルスとの戦争に突入した」と発言。また、マスクの供給が追い付かず、国民に迷惑をかけていることを陳謝した。
その上で、マスクを戦略物資として備蓄することを明言。これにより、供給業者は余剰となるリスクを抱えずに生産が可能となる。
韓国南東部の大邱市で集団感染が確認された新興宗教団体「新天地イエス教会」の教主兼会長のイ・マンヒ氏は陰性と確認された。同氏は検査を拒否していたが、地元自治体が警察を動員して強制連行する可能性を示唆したことで検査に応じた。
新天地イエス教会本部はロイターの取材に対し、教主の検査結果は報道で認識しているが、追加するコメントはないと回答。
同教団をめぐっては、感染拡大防止の取り組みに協力を拒んだとして、ソウル市がイ・マンヒ氏を殺人容疑で検察に刑事告発するなど、大きな社会問題となっている。
教団側は、教団自体も感染拡大の被害者であり、教団の性質について「誤解」がある、としている。
*3日配信の記事で、英文の訂正により死者数を「34人」から「28人」に訂正しました。
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