(統計の詳細やアナリストのコメントを追加しました)
[ソウル 30日 ロイター] - 30日発表された公式統計によると、5月の韓国鉱工業生産は前月比で予想外に減少した。ただ、新型コロナウイルスの影響が大きかった前年との比較では約11年ぶりの高い伸びとなった。
5月の鉱工業生産は季節調整済み前月比で0.7%減少。ロイターがまとめた予想(0.8%増)から予想外のマイナスとなった。4月は前月比1.6%減で、昨年5月以来の大幅な落ち込みを記録していた。
車載用半導体不足を背景に自動車生産は前月比6.6%減。機械設備も5.6%減少した。半導体の生産は5.3%増加した。
韓国投資証券のアナリスト、Kim Ye-in氏は「車載用半導体不足を受けて、自動車セクターの生産混乱は続いた。5月の国内自動車生産は前月比21%減の25万6000台だった」と述べた。
一方、5月の鉱工業生産は前年比では15.6%増加した。予想の16.1%増には届かなかったが、伸び率は2010年6月以来の高水準だった。新型コロナの感染拡大を背景に経済活動やサプライチェーンが打撃を受けた前年から、生産の急回復が確認された。
韓国スタンダードチャータード銀行で調査を担当するPark Chong-hoon氏は「世界の需要は今後も堅調に推移し、韓国の輸出と生産をけん引し続けるだろう」と語った。
※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」