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韓国大統領に尹錫悦氏、激戦制す 5年ぶり保革の政権交代

[ソウル 10日 ロイター] - 9日に投票が行われた韓国大統領選は、保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)候補(61)が接戦を制し、当選を決めた。2017年以来、保守勢力が5年ぶりに政権の座を取り戻した。

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尹氏は汚職の根絶、社会正義の育成、より公平な競争環境の整備などを公約に掲げたほか、対中関係の「リセット」、このところミサイル発射を繰り返す北朝鮮への厳しい対応を模索している。

また、性別や世代間の格差、不平等の拡大、住宅価格の高騰で分断されている国をまとめるという課題にも直面する。

尹氏は勝利演説で、今回の選挙は「偉大な国民の勝利だ」と述べ、野党と協力して結束に取り組むと表明。「競争は終わった。力を合わせて国民と国のために一つにならなければならない」と述べた。

また、支持者との会合で「国民統合」を最優先課題に掲げ、地域や政治・社会経済的な違いにかかわらず、全ての国民が平等に扱われるべきだと主張。「国民の生活に留意し、困っている人に温かい福祉サービスを提供する。そして、わが国が国際社会と自由世界の誇りと責任感のある一員として務めるよう最大限の努力をする」と語った。

今週に入り国内では新型コロナウイルスの新規感染者が急増しているものの、投票率は77%以上に達した。

<政治の初心者>

尹氏は文在寅(ムン・ジェイン)現大統領に検事総長に任命されたが、政権高官への捜査を巡り文氏と対立した。政治経験はなく、それが欠点とも長所ともみられている。

選挙戦は失言やスキャンダルが注目されたものの、雇用や住宅、富の不平等など文氏の経済政策が主な争点となったことは、野党の尹氏に支持が集まる要因となった。

就任後、直ちに直面するのは北朝鮮を巡る危機とみられる。北朝鮮は2017年以降停止している長距離大陸間弾道ミサイル(ICBM)や核兵器の実験再開の可能性を示唆している。

尹氏は、北朝鮮による相次ぐミサイル活動や最大の貿易相手国である中国との競争に直面する中で、同盟国である米国との関係をさらに緊密化させる考えを表明している。

米ホワイトハウスは尹氏に祝意を示し、同盟強化に向けた緊密な連携をバイデン大統領は楽しみにしていると表明した。

ホワイトハウスはその後、尹氏がバイデン氏と電話で話したと明らかにした。

岸田文雄首相も尹氏が選出されたことに対し、「選出を歓迎したい。心からお祝い申し上げる」と祝意を述べた。日韓国交正常化以降に築いた協力関係を発展させる必要があるとの認識も示し、「関係改善のため新大統領と緊密に協力していく」と語った。都内で記者団に述べた。

新アメリカ安全保障センターのドゥヨン・キム氏は「不動産価格、住宅政策、雇用、税制が最大の国内課題になるだろう」と指摘。また、対外的には「同盟がより円滑に運営され、北朝鮮や中国、地域や世界的な問題でほぼ協調することが期待できる」と述べた。

*内容を追加しました。

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