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韓国大統領選、与党で非主流派候補優勢 公約にベーシックインカム

[ソウル 14日 ロイター] - 来年3月の韓国大統領選に向けて革新系与党「共に民主党」の公認候補を決めるレースで、李在明・京畿道知事(56)がリードしている。知事としての積極的な新型コロナウィルス禍への対応をアピール、生活に必要な最低限の金額を一律給付する「ベーシックインカム」政策の提唱家でもある。

 9月14日、来年3月の韓国大統領選に向けて革新系与党「共に民主党」の公認候補を決めるレースで、李在明・京畿道知事(写真)がリードしている。韓国・水原で昨年12月撮影(2021年 ロイター/Heo Ran)

全国民には毎年100万ウォン(850ドル)を給付し、19-29歳には年100万ウォンを追加することを公約するなど、ポピュリスト的な志向が受けている形だ。

李氏は同党の予備選前半戦で、前週末の投票まで連勝した。

同氏は知事として、24歳全員への1年間の現金給付制度を導入。コロナ禍の打撃の最中には全住民への定期的な支給も実施した。京畿道はコロナ感染対策では集会制限を独自に実施し、大規模な集団感染の中心になった教会への立ち入りも強行。外国人居住者だけにウイルス検査を義務付けた措置は批判を呼んだ。集会制限は後に国が採用した。

中央政界ではアウトサイダーのイメージがあり、これまでは、現職の文在寅大統領に近い他の与党候補と競う上で不利な点と見られていた。しかし住宅価格の高騰や若者の就職難、相次ぐ汚職事件によって現政権への幻滅が広がる中、ポピュリストなメッセージが李氏の支持率を押し上げている。

李氏はかつては、米大統領選の民主党指名候補争いに挑んだ急進左派のバーニー・サンダース米上院議員を引き合いにしていたが、現在はこれを封印。現在は、衝突を避けるため政策を修正する意欲を強調し、「歩み寄りと意見の一致」を重視するとしている。ただ、政治の既存の主流派と闘う人物に自分を見せる姿勢は変えていない。これは現時点では、おおむね自分の党の主流派への攻撃につながっている。

李氏は同国南東部の山村の貧しい農家に生まれ、子どものころ化学工場で働いたことによって聴覚障害になり、手首が変形したという。この経験から経済的平等に焦点を当てるようになったとしている。

2010年に京畿道城南市の市長に選出されると、前代未聞の数の減圧室や集中治療病床を備えた大規模な公共病院をつくる計画に着手。この病院は現在、国のコロナ治療センターとして使用され、患者3000人超を収容している。

李氏は250万戸以上の住宅を建設して、一部は最大30年間、低価格で供給する計画も公約とする。

李氏の支持層は主に若者、無党派層。この層は17年の大統領選で文氏の勝因となったが、その後は文氏の政権運営に失望を深めている。

ただ、李氏は17年大統領選挙にも挑戦したが敗退。かつて恋人だったと主張する女優から賠償金を求めて訴えられているなど、スキャンダルの話題で同氏の足を引っ張ろうとする動きもある。

一方で、保守系最大野党「国民の力」は足並みが乱れたままで、有力候補が定まっていない。

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