[東京 13日 ロイター] - 格付け会社S&Pグローバル・レーティングは13日、日本の長期ソブリン格付けのアウトルックを「安定的」から「ポジティブ」に変更したと発表した。長期・短期ソブリン格付けは「A+/A─1」に据え置き。
S&Pはアウトルックの変更について「経済成長見通しが名目、実質ともに改善しており、それが今後3─4年にわたり徐々に財政パフォーマンスにプラスに働く可能性が高い」としている。
一方で外貨建て・自国通貨建て長期ソブリン格付け「A+」、外貨建て・自国通貨建て短期ソブリン格付け「A─1」は据え置いた。「日本の強い対外ポジション、豊かで堅調な経済、グローバルな準備通貨としての円の役割が日本の格付けのプラス要因であるのに対し、ぜい弱な財政状況と人口構造の悪化はマイナス要因だ」と指摘している。
財務省は日本の長期ソブリン格付けのアウトルック変更を受け、「民間格付けについてコメントすることは差し控えたい」との見解を示した。そのうえで「日本国債への市場の信認を確保することは重要な課題と認識しており、引き続き経済・財政運営に万全を期し、財政健全化へ向けて努力していきたい」とした。
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