for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

宇宙飛行士の骨密度、帰還後回復しない例も 日米欧などで調査

 国際宇宙ステーション(ISS)に滞在した宇宙飛行士17人の骨量に関する研究が行われ、宇宙空間における骨密度減少の影響やその対策などが学術誌「サイエンティフィック・リポーツ」で公表された。写真は2018年10月に撮影されたISS。提供写真(2022年 ロイター/NASA/Roscosmos)

[ワシントン 2日 ロイター] - 国際宇宙ステーション(ISS)に滞在した宇宙飛行士17人の骨量に関する研究が行われ、宇宙空間における骨密度減少の影響やその対策などが学術誌「サイエンティフィック・リポーツ」で公表された。

カナダ・カルガリー大学で運動科学を専攻するリー・ガベル教授がまとめた研究に参加したのは男性14名、女性3名の宇宙飛行士で、平均年齢は47歳。宇宙でのミッション期間は4─7カ月で、平均では約5カ月半だった。

飛行士らは地球に帰還して1年後、脛骨(膝と足首の間)の骨密度が平均2.1%減少し、骨強度も1.3%減少。9人は帰還後に骨密度が回復しなかった。

研究対象となった宇宙飛行士の国籍は明らかにされていないが、米国、カナダ、欧州、日本の宇宙飛行士で、過去7年の間にISSに滞在した。

研究では、ミッションが長くなると骨の損失が多くなり、その後に回復する可能性も低くなることが示された。筋肉や骨の減少を防ぐにはISSでの運動が重要であることも分かり、脚部などを鍛えるトレーニングを多く行った飛行士は骨を回復させる可能性が高いことも分かったという。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up