[18日 ロイター] - 国際サッカー連盟(FIFA)が発表した報告書によると、昨年の欧州選手権(ユーロ)とアフリカ選手権の決勝では、選手の半数以上がオンライン上で差別的な被害に遭っていたという。
FIFAは人工知能(AI)を使い、両大会の準決勝と決勝でのSNS上の40万以上もの投稿を追跡。その大半の内容は同性愛(40%)、人種(38%)に関する差別的なもので、試合前、試合中、さらに試合後、標的とされた選手の母国からの投稿が多かったという。
昨年の7月11日に行われたユーロ決勝では、イングランド代表のマーカス・ラッシュフォード、ジェイドン・サンチョ、ブカヨ・サカがPK戦で失敗。その後、オンライン上で大量の差別にさらされた。今年行われたアフリカ選手権の決勝では、エジプト代表の控え選手が最も差別を受けたという。
FIFAのジャンニ・インファンティノ会長は18日、声明で「われわれの役割はサッカー界を守ること。それはピッチ上でのプレーで多くの喜びと幸せをもたらしてくれる選手たちを守ることから始まる」とコメント。
「残念ながらSNS上で選手、コーチ、審判やチームに対する差別的な投稿が増加傾向にあり、これは容認できない。いかなる差別もサッカー界に居場所はない」と述べた。
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