[24日 ロイター] - スポーツ仲裁裁判所(CAS)は24日、ロシア反ドーピング機関(RUSADA)がフィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ(ロシア)に関するドーピング違反への主張を一転し、同選手に適切な処分を下すよう申し立てを行ったと発表した。
ワリエワは昨年2月開催の北京五輪でロシアの団体優勝に貢献したが、個人戦を前に2021年12月25日にロシア選手権で採取された検体から禁止薬物のトリメタジジンの陽性反応が出たことで大きな騒動となった。
RUSADAの懲戒委員会は調査を行い、ワリエワが反ドーピング規則違反を犯したことは認めたものの「何の過失もない」との裁定を決定していた。
ところが今回のCASの声明によると、RUSADAは「RUSADAの反ドーピング規則の下で選手が違反を犯したことを認め、異議を唱えられた自分たちの決定を破棄して『適切な結果』をもってCASが制裁を下すことを求めている」という。
なお、CASは世界反ドーピング機関(WADA)や国際スケート連盟(ISU)が「過失なし」としたRUSADAの判断を不服とし、同裁判所に提訴したことも発表。WADAは4年間の資格停止処分、および検体採取日以降のワリエワの全成績の抹消を求めている。
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