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五輪=ハンドボール予選再試合、日本女子は韓国に大差で敗れる

 [東京 29日 ロイター] 中東寄りの審判判定が問題となり異例のやり直しとなったハンドボールの北京五輪アジア予選が29日に当地で行われ、日本女子は韓国に21─34の大差で敗れた。この結果、韓国が五輪出場権を獲得し、日本は3月末の世界最終予選に出場して北京への切符獲得を再び目指す。

 1月29日、ハンドボールの北京五輪アジア予選の再試合で、日本女子は韓国に21─34の大差で敗れた(2008年 ロイター/Yuriko Nakao)

 アテネ五輪銀メダルの韓国のスピードと正確なパス回しに日本のディフェンスがついて行けなかったほか、国内の女子ハンドボールの試合としては過去最多の観客に囲まれた重圧からか日本の攻撃にミスが目立ち、終始韓国に圧倒される試合展開となった。

 昨年のアジア予選では「中東の笛」と呼ばれる極端に中東勢有利の判定で公正な試合が行われなかったとして、国際ハンドボール連盟(IHF)がやり直しを決めた異例の再予選。連日の報道で注目度が高まり、東京の国立代々木競技場には熱狂的な韓国応援団を含め約4200人の観客が集まった。

 「こんな環境でプレイすることはないので昨日は眠れなかった」(坂元智子選手)というほど日本選手には緊張感が広がり、実力を出し切れなかった。日本女子代表のベルト・バウワー監督も試合後の記者会見で「負けるとしても小差での負けを願っていたが今日は緊張感からミスが多かった」と敗因を述べた。

 審判員はIHFが派遣したデンマーク人ペアが担当。今回の審判については、日韓の監督や選手が「公正な審判で満足している」と語った。

 3月28─30日に開催される世界最終予選への課題としてバウワー監督は「筋力アップのほか、選手がゲームの読み自由に駆け引きできるようにしたい」と述べた。

 日本との実力の差を見せ付けた韓国のイム・ヨンチョル監督は「北京ではアジアのプライドを取り戻すために金メダルを狙う」と語気を強めた。また、アテネ五輪決勝に進出したハンドボールの韓国女子代表を描いた映画が最近公開され大ヒットになっていることにも触れ「ハンドボールの活性化につながる」とコメントした。

 一方、男子の再予選は30日夜に当地で開催される。こちらも日本─韓国の一騎打ちで勝者は五輪出場権を獲得する。

 先の五輪アジア予選は男子が、クウェート、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)、韓国、日本の5カ国、女子はカザフスタン、カタール、韓国、日本の4カ国で実施。問題となった予選は女子が昨年8月にカザフスタンで、男子が昨年9月に愛知県で行われ、男子はクウェート、女子はカザフスタンが優勝して五輪出場権を獲得していた。

 再予選にはクウェート、カタール、UAE、カザフスタンの4カ国が参加を見送った。

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